ロックバンド「KISS」のメンバー、ジーン・シモンズ(62)は、昨今のポップミュージックに対する苛立ちを抑えきれずにいる。このたび「KISS」と「Motley Crue」が合同ツアーを行うと発表したジーンだが、会見に集まった群集を目の前にして、今大人気の歌姫リアーナ(24)をメッタ斬りにしてみせた。
「俺たち、ダンサーやカラオケテープを使ってステージに上がるガールたちには、もうウンザリなんだ。」
「KISS」と「Motley Crue」の合同ツアー開催を発表する晴れの場で、思わず呻いたのはロック界の重鎮、ジーン・シモンズであった。
70年代後半から80年代に、世界のミュージックシーンを沸かせたヘビメタおよびハードロックのブームはいまだに記憶に新しく、むしろここ数年再び当時のバンドが注目を浴びるなど大変な人気を集めている。そんな中、まさに世界中に熱狂的ファンを誇る2大バンドが共同ツアー! こんなビッグニュースはファンにとっては嬉しい限りなのだが、当の本人たちは昨今人気を博している音楽スタイルに少なからず苛立っているらしい。
「フェイクはゴメンだぜ。そんなもん、リアーナみたいに、名前の最後がAで終わる歌手に任せとけっての。」
リアーナのファンにとってはアタマに来る発言だろうが、KISSの荒々しく粗野でワイルドな雰囲気を愛してやまないファンは、思わず「ジーンらしい」と笑ってしまったはずだ。
ちなみにこの場にいた「Motley Crue」のメンバー、トミー・リー(49)もジーンとまさに同意見のようだ。トミーはリアーナを“素晴らしい”と評価しながらも、以下のように述べている。
「別にリアーナをリスペクトしてないわけじゃない。実際、リアーナはグレイトだ。だけど、そこらじゅうにあるポップミュージックを超えたアピールやパーソナリティってもんを持つヤツは少ないだろ。」
「ジーンの発言は嬉しいぜ。だって『アメリカン・アイドル』に毛が生えただけみたいな授賞式、もう見てられないからな。」
まさにジーン節、トミー節が炸裂した場となってしまったが、この態度こそが彼ら流の“スタイル”なのだ。
「いやあ、俺たちリアーナが好きだね。ポップミュージック、万歳だよ。」
などと彼らが述べようものなら、逆に不気味だろう。この2人の掛け合いを見て、「KISS」と「Motley Crue」の健在を改めて認識したファンは多い。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)