アジア発!Breaking News

writer : techinsight

【アジア発!Breaking News】33年間住む寺へ。999,999バーツ(約270万円)を寄進した男性。(タイ)

30年以上にわたって寺で物乞い生活を続ける男性が、今月14日、その寺に999,999バーツ(約270万円)を寄進したとしてタイ国内で話題となっている。

多額のお金を寺に寄進したのはイアムさん(62歳)。イアムさんはポリオによって足に麻痺をかかえ、話すことも不自由である。親類もいなく天涯孤独の身で、33年にわたってタイ中部のナコーンパトム県ライキン寺にて物乞い生活を続けてきた。

そんなイアムさんを不憫に思い、お金を寄付する寺の参拝客は多い。イアムさんは1日平均2,000バーツ(約5,400円)以上、参拝客の多い土・日ともなれば1万バーツ(約27,000円)ほど施しを受けることもあるのだという。このように毎日多くの喜捨を受けるイアムさんであったが、そのうちのいくらかを寺に寄進すること怠らない。寄進は彼が寺で生活を始めた33年前から始まり、ここ4~5年は寺で祭りが行われる毎年3月に10万バーツ(約27万円)ほど、昨年にいたっては40万バーツ(約108万円)を寄進している。そんなイアムさんであったが、今年2月に宝くじになんと当選し、多額のお金を得た。こうして思わぬかたちで大金を得た彼は、ライキン寺の大祭が行われた3月14日に999,999バーツ(約270万円)を寺に寄進した。

黒いスーツに赤い蝶ネクタイをしめてお洒落をし、笑顔で寄進するイアムさん。タイの人びとは寺に寄進することは多くの徳を積むことにつながり、来世での幸福に決定的な意義をもつと考えている。今回の寄進はイアムさんにとって来世に向けた重要な積徳になったといえよう。ちなみに、999,999バーツという寄進額は、タイの人びとが”9”の数字を好むことに由来している。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)