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writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】元国民的子役、斎藤こず恵の壮絶人生。「学校で友達がいなかったのが本当に寂しかった」

「“鳩子の海”の撮影は楽しくて楽しくて、仕事という認識はありませんでした。」と当時を振り返る、現在は44歳の斎藤こず恵。1974年、彼女が6歳の時にNHK連続テレビ小説『鳩子の海』に出演、ドラマの最高視聴率は53.3%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)を記録した。斎藤こず恵は一躍有名になり、国民的子役として誰もが知る存在となる。

11月18日放送の『爽快情報バラエティー スッキリ!!』(日本テレビ系)』内でインタビューに応じた斎藤こず恵は、『鳩子の海』時代の思い出から振り返った。

当時は小学校にお迎えの車が来て真っ直ぐ仕事場に直行、仕事場と学校の往復の毎日だったという。『鳩子の海』はロケも多いドラマだったため自宅にも帰らず、どこかのビジネスホテルなどに泊まることが多く「撮影中は自宅に帰った記憶があまり無い。」と彼女は話す。『鳩子の海』の放送終了後は、大人気となった斎藤を巡りテレビドラマや映画、CMの争奪合戦が始まる。その後8歳の時には『山口さんちのツトム君』でレコードを発売、50万枚を超える大ヒットとなり彼女の忙しさはピークを迎えた。

「学校で友達がいなかったのが本当に寂しかった。」中学進学を前に斎藤は、芸能界を引退する決意を固めた。親の勧めで幼い頃に劇団に入り仕事をしている自覚がないまま、「楽しいから」と仕事を続けてきた斎藤。「とにかく学校の友達と普通にテレビの話題で盛り上がったり、自分の将来を自由に考える時間が欲しかったんです。」

だが芸能界を引退した直後の中学生の頃、世間から顔を覚えられている斎藤は酷い誹謗中傷に悩むこととなる。「太ったから引退したんだろう。」「テレビに出なくなったのは、ブスだから。」などと周りの人だけでなく、道端で全く知らない同じ年頃の女の子からも言われたことがあったらしい。

先日映画『崖の上のポニョ』の主題歌を歌い人気者になった大橋のぞみが、中学進学を前に「芸能活動を当面の間休止する」と報道され、大きな話題を呼んだ。斎藤も芸能界引退を決断したのは、大橋と同じ頃の年齢である。斎藤は現在芸能界に復帰し、舞台女優として活動している。彼女はこれまでの人生で海外留学や結婚と離婚、父親の介護、そして自身の甲状腺がんの発病と様々な経験をしてきた。そして今、“表現者”としてスポットライトを浴びる仕事を選んだのだ。それは親が敷いたレールではなく自分が選んだ道だから、どんな苦難も乗越えられる―と斎藤は目を輝かせていた。
(TechinsightJapan編集部 みやび)