“尾木ママ”こと教育評論家の尾木直樹さんが10月1日、岩手・小岩井農場で「絵本の読み聞かせイベント」に登場し、講演を行った。尾木さんといえば、近年では女性のようなソフトな語り口から“尾木ママ”の愛称で親しまれ、TVタレントとしての印象が強いが、22年間教育評論家として精力的に活動を続け、その著作は180冊を超える。そんな尾木さんは、イベントで何を伝えたのか。どうやらキーワードは「共通体験」のようだ。
このイベントはキリンビバレッジ株式会社「小岩井純水果汁 こども文庫プロジェクト」によるもの。「こども文庫プロジェクト」とは、「小岩井 純水果汁」シリーズのパッケージに登場する、かわいらしい“くま”をモチーフにしたオリジナルの絵本を製作し、全国の子どもたちに寄贈していくプロジェクトだ。この日は、尾木さん監修のオリジナル絵本が完成し、お披露目となり、50組100名の親子が抽選で招待された。
尾木さんは、自身のブログ「オギ☆ブロ」にも「皆さんに会えるの た・の・し・み 小岩井 どんなところかなぁ~」と記し、このイベントを楽しみにしていたようだ。そんな尾木さんは、ブルーのジャケットの襟元に、絵本にも登場する“くま”のブローチをつけて登場した。
講演では“親子の絆”について熱心に語った尾木さん。「実は子育てで一番大事なのは、お母さんが感動したり、お父さんがすごいなって思うことを一緒に共通の体験をするっていうこと。」と子育てのポイントを伝授。物事について親子で話し合うことで、とても仲が良くなり、関係が深まるという。このことからも絵本の読み聞かせは大事だそうだ。「親子で絵本という同じものを見ながら、安心できるお母さんの声で空想や想像の世界を遊ぶ。これが子どもの心を豊かにするし、いろんなことに対し知的関心を呼び起こすんです。」という尾木さん。なるほど、絵本の読み聞かせをする親や、してもらった記憶のある子どもは多いだろうが、読み聞かせにはこのような効果があるようだ。
そして「皆さんに少しでも夢と希望 持てる 絵本の素晴らしさお伝えしたいです。」とブログに記していた尾木さんだが、オリジナル絵本の製作で気をつけたのは、小岩井の雰囲気に合うということ、そして子どもたちの集中力が持つページ分量とリズムを厳密に考えたそうだ。このあたりは長年教育に携わってきた尾木さんならではの知識が活かされたのだろう。
イベント終了後には「いいお天気 いいお母さん 父さん いい 子どもたち いい スタッフ 恵まれて 心癒され わくわく元気 溢れるイベント!!」 と大満足の感想をブログに綴っている尾木さん。参加した親からも「本当に本当に楽しかった」というコメントが寄せられている。今回のイベントは、参加した親子にも、尾木さんにも大変有意義な時間となったようだ。11日には石巻で講演を行うという尾木さん。その柔らかな笑顔と語り口には、子育てで行き詰ったり、ストレスを抱えている親たちも癒され、励まされることだろう。今後も全国各地に尾木ママパワーと優しさを届けていただきたい。
■参考 「小岩井純水果汁 こども文庫プロジェクト」 http://www.beverage.co.jp/koiwai/fruit/
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)