わずか27歳で歌手エイミー・ワインハウスが急逝したのは今年の7月。志半ばにして突然この世を去ったエイミーであるが、彼女が遺した音楽は今なお世界中のファンに支持されている。そして今、故人となったエイミーの思い出を一冊の本にまとめたいと願う人物がいる。最期までエイミーを愛してやまなかった父ミッチさんだ。
娘の名前を利用して一儲け。そんな無粋なことを考えるミッチさんではない。ミッチさんはエイミーの人生を本にまとめることで得るであろう売上金の全てを、エイミーの名がついた慈善団体、The Amy Winehouse Foundationに寄付する予定にしているという。この団体はイギリス国内のみならず世界中の若者をサポートする目的で設立されており、特に中毒症状や貧困、病気により困窮している若者に救いの手を差し伸べることが目標だそうだ。この本の発売は来年7月に予定されているが、ミッチさんはこの書籍の売り上げにより多くの若者を助けることができるのではないかと胸を膨らませている。またこの本の執筆理由は「人助け」だけではない。ミッチさんは自らのTwitterにこう記している。
「I also need to write the book as a part of my recovery. (自分自身が立ち直るためにも、この本を書く必要があるのです。)」
エイミーの死により砕けた心が少しでも癒えるのであれば、これほど素晴らしいアイデアはないのではなかろうか。天国にいるエイミーも、父ミッチさんの立ち直りを心より願っているに違いない。そして若者らへの支援プロジェクトに真摯に取り組む父の姿に、拍手をおくっているのではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)