俳優ジェームズ・フランコ(33)の実父のダグ・フランコさんが先週、63歳で急死したことが明らかになった。
ダグさんの死については、ジェームズの母、ベッツィさんがツイッターで明らかにしたもの。「私の優しく寛大な夫が亡くなったことは事実です。彼は私と3人の息子達、また家族以外の人々にも、実に沢山のものを与えてくれました。」とつぶやいたベッツィさんだが、先週亡くなったというだけで、死因などは明らかにされていない。
詩人で小説家のベッツィさんとダグさんは、スタンフォード大学在学中に知り合った。ダグさんは後にハーバード大学ビジネススクールでMBAを取得し、シリコンバレーで輸送用コンテナの会社を経営する実業家となった。2人には長男ジェームズの他に、次男で俳優のデーヴ、三男でアーティストのトムという3人の息子がいる。
長男ジェームズは、子供時代に父親のダグさんから、学校で良い成績を取るよういつも励まされていたといい、実際に数学の成績などはかなり良かったという。しかし高校在学中に親の期待を裏切って非行に走り、未成年での飲酒や街角での落書き、デパートから商品を盗むなどの悪事に手を染めたこともあった。ジェームズは「あれはティーンエージャーのころの苦悩だった。自分自身に不安を感じていて、ボクはシャイだったんだ。」と後に語っている。
その後更生し、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に入学するものの1年で退学、俳優の道に入ったジェームズ。しかしハリウッドで名前が通るようになってから、06年にUCLAに再入学、08年にきちんと学士号を取得し卒業している。その背景には父ダグさんの「勉学の追求をあきらめてはいけない」とのサポートがあったようだ。その後さらに、コロンビア大学とニューヨーク大学(NYU)でそれぞれ芸術学の修士号まで取得したジェームズは、「勉学オタク」の異名をとるようにまでなった。
ジェームズは近年、俳優業でもますます名を上げ、映画『127時間』ではアカデミー主演男優賞にもノミネートされた。今年2月に行われた第83回アカデミー賞授賞式では、女優のアン・ハサウェイ(28)と共に司会を務めたことも記憶に新しいが、父ダグさんと母ベッツィさん、弟のトムさんは、この授賞式にそろって姿を現し、ジェームズの晴れ舞台を客席から応援していたという。ベッツィさんはジェームズを含め、家族4人で肩を組み笑顔で微笑む舞台裏写真を、ツイッターに誇らしげに掲載していた。
現在はイェール大学とヒューストン大学での博士号取得を目指して勉学に励む傍ら、NYUで大学院講師として教えたり、アートの先生をしたり、「ハリウッド一の高学歴俳優」の道をまっしぐらに進んでいるジェームズ。きっと亡くなったダグさんも、その活躍を誇らしく思っていたはずだ。父親の死去について、ジェームズ本人からコメントは出されていないが、彼の人生に大きな影響を及ぼした父ダグさんの急逝に、きっと多大なショックを受けているに違いない。ご冥福をお祈り申し上げたい。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)