落語家の春風亭小朝(56)が自身のブログで、『キングオブコント2011』について綴っている。その中で、お笑い界では中堅として知名度も高いTKOとインパルスが、何度も『キングオブコント』に挑戦していることについての感想を書いている。
9月24日付の春風亭小朝公式ブログ「KOASA OFFICIAL BLOG」では『キングオブコント』の審査員が一般人では無く、若手のお笑い芸人たちという点がポイントだと述べている。だから“うまさ”を発揮するより、“同業者のツボ”にどうハマるかが「かなり大事」だとして、楽屋をワクワクさせる要素の強いネタが有利だという。伝統的で完成されたコントは面白くても、新しさを感じない点で不利だということなのだろうか。
その点で木下隆行(TKO)が得意としている“顔芸”などのベタな笑いは、若手にはウケないだろうとしている。よってTKOにとって『キングオブコント』は完全なアウェームードであったが、そこはネタで力を見せてくれた―と小朝は感心する。
次にインパルスに対しては、「彼らはもう、出場しない方が良いと思う。」とキッパリ。彼らのネタの完成度の高さと本数、演技力どれも抜群なんだから賞なんて要らないでしょう―とインパルスの実力を認めている。TKOもインパルスも『キングオブコント』では、実力があるのに評価が低くなるのも致し方ないのだろうか。
春風亭小朝は決して『キングオブコント』を否定していない。今回優勝したロバートに対しても、「面白かったですよ。おめでとう。」とお祝いの言葉を記している。
ただ東日本大震災発生以降、テンポの早い刺激的な笑いは一般の視聴者から「疲れる。」という声もあるようだ。もちろん“笑い”は時代と共に変化し、新しい若い力も必要である。その中で伝統的な笑いの要素を含みながら時代にあった話題で笑いを誘うコントが、安心して見ていられるし楽しいのに―と思うのは、今の若手お笑い芸人たちと記者との笑いの感覚がズレているのだろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)