オクサナ・グリゴリエヴァ(41)を知らぬ人はもはや少ないだろう。Techinsightの読者の方であれば「メル・ギブソン(55)の子供を産んだロシア人歌手よね?」ということまではご存知のはずであるが、実際に「あ~、オクサナの歌、知ってるわ~!」と鼻歌で歌えるような人はまずいないのではないだろうか。そんな彼女の音楽を実によく知るある人物がいる。そう、彼女のアルバム『Beautiful Heartache』(2009)の制作責任者である。
『Beautiful Heartache』の制作責任者は、なにを隠そうメル・ギブソンである。オクサナとの間に可愛らしい女児をもうけるも、DVなどスッタモンダの末2人は破局。正義感溢れるヒーローというイメージも地に堕ちたメルは「映画人生命も絶たれたか」とも思われたが、ここにきてようやくカムバックを果たしたばかりだ。
そんな彼は、オクサナを人気シンガーにしてやろうと、それはそれは努力したのだという。まず彼はオクサナのCDとビデオをプロデュースするのに大枚をはたき、さらにはオクサナの自宅にスタジオをど~んとプレゼント。一体どれだけのお金を費やしたかは定かではないが、まさしく一般人には想像もできない金額を彼女のために費やしたことは明らかである。
「彼女の才能に、よほど惚れ込んだのね。」と思いたいところだが、メルは内心「オクサナの音楽は最低。」と思っていたらしい。関係者が暴露した内容が事実だとすると、メルはオクサナのキャリアをサポートするのにお金をつぎ込んだことさえひどく後悔しているそうだ。
ここでオクサナの名誉挽回のために申し上げておくが、オクサナはそれは美しい声の持ち主で歌の才能だってある。日本にもファンの多いジョシュ・グローバンのアルバムに彼女が書いた曲が収録されたのだが、その曲は批評家らからも非常に高い評価を得た。音楽的な才能が無いというのは、あまりにも可哀相である。
それにしても、メル本人も非常に多くのものを失った破局劇であった。2人の間に産まれた娘ルチアちゃんの共同親権の問題が話題になっていたが、こちらはメル側から75万ドルを支払うことで一件落着となったようだ。75万ドルと言えば日本円にして約5700万円である。メルが思わず悪態をついてしまった気持ちが、ちょっとだけ理解できる気がしないでもない。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)