アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】”有罪でも刑罰なし”偽霊能者へ報復した女性に異例の判決。(台湾)

今年1月、元恋人との復縁を願い、偽霊能者の男に助けを求めた女性が、「魂の合体」と称して男と性行為をさせられる事件が起きた。騙されたことに気付いた女性が男を殴り、報復。男に傷害罪で訴えられていたが、この度「情状酌量の余地あり」として、「傷害罪ではあるが刑罰には処さない」という異例の判決が下された。

事件は、今年1月、ケンカ別れした恋人との復縁を願う女性が、占いサイトで見つけた霊能者の力を借りようとした際に起きた。偽霊能者の男は元恋人の魂を自身の体に呼び寄せることができるといい、女性とキレイなところで「合体」すれば恋人の心を取り戻せるとした。さらに、「合体」の際には恋人の名前を叫ばなければならず、高まれば高まるほど効果的だと話したという。女性は自宅でこの「術」を受けることにし、1万元(約3万円)を支払った。

しかし、「術」を受けた後、”効果がなかったらどうしよう”と不安になった女性は、法師のサイトを訪れ相談。すぐに「騙されている」との回答を得たそうだ。

数日後、男は「もう一度、合体する必要がある」と電話で話し、費用は2万元とした。女性は知り合いに付き添いを頼み、男のもとを訪れた。効果がなかったらどうするのかと尋ねた女性は、「また合体するんだ」という男の飄々とした答えに我を失い、男を鼻血が出るまで殴りつけた。

暴力で男を制裁しようとした女性の行為は犯罪であり、傷害罪が認められながらも刑罰なしとされた今回の判決は、実に珍しいケースである。女として、この判決結果には、「よくやってくれた」と言いたいが、やはり女性は法律に則った解決方法を探すべきであったといえよう。

また、この偽霊能者の男は、少なくともこのほか3人の女性に対しても「術」と称した性行為を行っていたことが分かっており、懲役15年が求刑されている。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)