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フランス南部の街ミラマで17歳のアルジェリア系フランス人の少年が、イスラム教の断食月であるラマダンをないがしろにしたという理由で、27歳の自分の兄に暴行を受けていたことが明らかとなった。
警察の話によると、今回の事件が明るみに出たのは、少年の家から聞こえてきた泣き声とその家から水が外に流れ出ていることに異変を感じた近所の住民からの通報がきっかけであった。警察が捜査のため家の中に入ると、そこには体を縛られた少年が横たわっていた。少年の体には何かで殴られた痕がはっきりと残っており、医師からは2週間の安静が必要であると診断されたが、命に別状はなかった。その後の警察の取り調べで、少年はラマダンの断食が原因で自分の兄に水道用ホースで体中を殴られるという暴行を受けたと話している。
現在イスラム教徒にとってはラマダンの真っ最中であり、信者達の間では例えば、日の出から日没までの間は何も食べない等のイスラムの教えに則った断食が行われている。アルジェリア出身でイスラム教徒である少年の一家もそれぞれが断食をするべきであったのだが、この少年は恐らく何かを口にしてしまったのだろう。14日の午後、それを咎められた少年は兄から暴行を受けたのだが、体を縛られていたためすぐに外に助けを求めることができず、同日夜になって初めて窓を開け、近隣に知らせることができたという。
彼に暴行を加えた27歳の兄、そしてやはり暴行に関与したと見られているもう1人の34歳の兄は共に行方をくらませており、警察はその行方を追跡している。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)