勉学オタクで、大学講師の職に加え、アートの先生なども経験している俳優ジェームズ・フランコ(33)が、今度はポルノ業界を題材にしたドキュメンタリーを企画しているらしい。
主演作品である『猿の惑星』シリーズの新作映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(日本公開は10月)の全米大ヒットで、俳優業でも株を上げたフランコ。しかしこれだけの名声をすでに得ていても、「アートオタク」であり、他人が未だ成し遂げていないことの追求が好きであることには、変わりはないようだ。
先日、米ケーブルテレビ局TBSの深夜のトーク番組『Conan』に出演したフランコは、元ガールフレンドとのセックスを自らビデオに撮影した経験について語ったが、出来はひどいものであったそうだ。撮影後に2人でビデオを見た時には、もう2度と見ないようにしようと語り合った、というオチであった。
次に企画中のプロジェクトについて聞かれたフランコは、この“失敗談”を生かし、「次はポルノ業界を題材にしたドキュメンタリーを作りたい。」と語った。「サンフランシスコにアメージングな施設(ポルノスタジオ)があって、これは古い兵器庫なんだけど、小道具は全てスタジオで作って、撮影も全て同じスタジオでやっているんだ。これについてのドキュメンタリーを今、企画している。」これを聞いてホストのコナン・オブライエンをはじめ番組を見ていた人は、一体フランコが本気なのかどうか、分からずにいた。
しかし、芸能サイト『TMZ』がこのほど伝えたところでは、この「ポルノ・プロジェクト」すでに実現に向けて前に進んでいるとのことだ。その証拠に、『TMZ』では、フランコがフェティッシュやボンテージ、SM専門の大手ポルノサイト、『Kink.com』のサンフランシスコにある本社をリサーチ用のノートを片手に訪れ、スタッフやポルノ女優らに聞き取り調査を進めているところをキャッチ、スクープ写真として掲載した。フランコは6月にも同サイトの本社内をツアーして回ったとのことで、間もなく同じ場所に戻り、撮影を開始するとのことだ。
『Kink.com』はアメリカ最大のポルノサイトの一つ。97年に、当時コロンビア大学のファイナンスの博士課程で学んでいたイギリス出身のピーター・アクワース氏が立ち上げ、すぐに一日数千ドルの売り上げを出すような人気サイトに成長。06年には米州兵の兵器庫として使われていた歴史的建物である『San Francisco Armory』を1450万ドル(約11億円)で買い取り、サンフランシスコ市や周辺の住民などが起こした反対運動を押し切って、プロダクションスタジオとした。
このちょっとユニークなポルノサイトを、“もっともアカデミックなハリウッド俳優”フランコがどう料理するか、ちょっと見物である。プロジェクトの行方に注目したい。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)