エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】AKB48総選挙投票率、本当はCD買った人の○○%だった。政治山が投票分析結果を発表。

この春、大震災後の静まる世間を活気づけてくれたのが第3回AKB48選抜総選挙だった。投票券を得るために多数のCDを購入する熱心なファンがいるなどの話題も出たが、実際にどういう内容だったのか。選抜総選挙の投票集計などを担当したパイプドビッツが、政治情報サイト『政治山』にその分析結果を発表している

AKB48 22nd シングル 選抜総選挙を振り返ると1位に前田敦子が返り咲き、大島優子がトップから2位となったことが注目された。また、神の7人といわれる過去2回で上位7位に入ったメンバーから板野友美が8位に下がり、柏木由紀が3位に躍進した。また圏外から19位に入った横山由依やメディア選抜12位に入った高城亜樹、19位から9位と大躍進の指原莉乃も話題となった。

選抜総選挙の投票システムの運用や投票集計を第三者機関として担当したパイプドビッツが、自社で運営する政治情報サイト『政治山』に発表した「AKB48 22nd シングル 選抜総選挙 投票分析結果」ではCD投票券での投票数や性別、年代なども知ることができ興味深い。今回はCD投票券で投票する際にアンケート調査を行い、回答者は505,505人となった。

選挙前にはファンを中心に結果予想がネット上でも飛び交い、シングルCD「Everyday、カチューシャ」に封入された投票券を手に入れるために多数のCDを1人で購入したという情報なども流れて話題となった。だが、CD発売元(キングレコード)の調べによると、6/8までの投票券付きCDの売り上げ枚数は約100万枚。CD投票券による投票は779,090件なので、投票率はおよそ78%ということになる。これを多いとみるか少ないとみるか意見が分かれるところだろうが、投票券欲しさにCDを購入した人ばかりではないことがうかがえる。

また、総投票数は1,166,145件で、そのうちCD投票券での投票は779,090件だった。(投票方法は他にファンクラブや携帯サイトなどの会員によるものもある。)結果、CD投票券による投票が3分の2を占め、これは選挙に参加する多くがファンであり推しメンを支持する思いがCD購入に表れたといえるのではないか。またインターネット投票も16日間の期間中24時間体制で行ったことも高投票率に影響しているようだ。時間帯別投票数でも21時台に投票した件数が最も多く、次いで22時台で、20時以降から増えており帰宅してからCDを開封してネットで投票するという状況のようだ。

性別に見てみると男性70.9%、女性26.1%と男性の投票者が多いことが分かる。とはいえ、投票というアクションを起こす女性ファンが4分の1にまで増えており、ファン層が広がっていると言えるだろう。さらに年代別に分けてみると、最も投票数が多い層は10代男性(30.8%)で、次いで20代男性(18.4%)、10代女性(16.0%)という結果となった。それに続き30代男性(12.5%)、20代女性(6.2%)となっており男性の方が高い年齢層での投票が多い。

投票開始は5月24日で投票券付きCD「Everyday、カチューシャ」は翌25日より発売しており、やはりこの日の投票数が77,260件と最も多く、全投票数の1割にもなるのだ。報道された『速報』はこの日の数字を元にしている。投票締め切りが6月8日午後3時で最終日前日に73,202件、最終日に72,268件と急激に投票が増えているのはやはりギリギリまで考えたファンがかけ込みで入れたものだろう。また参考指標として、地域別に10~30代の人口1000人当たりの投票数を算出しており、それによる分布では、首都圏エリア11.15%、中京エリアが10.90%、東北・北海道10.69%、次いで近畿、中国、九州、四国の順となっている。

音楽パッケージソフトの市場は、この14年でマーケット規模はほぼ半分になっており、音楽産業が変化に直面する中、今回のタイトル「Everyday、カチューシャ」は、初動セールス133.4万枚(オリコン調べ)、初動歴代最高売上を打ち立てた。さらに、今回の総選挙の投票数は前回と比べて3倍超の実績を記録している。劇場での公演を続け「会いに行けるアイドル」というスタイルを保ちつつ、全国的に幅広い層へと支持を広げていることが言えるだろう。

今回の調査で見えたことはインターネットでの投票が生活環境を考えると有効であり、今後の国政選挙などでも検討の価値があると考えられる。今回調査とは関係ないがテレビ「SMAP×SMAP」のコント「本当にいたAKBAD」で草なぎ剛がAKBファンのADを演じている。先日はAKB総選挙の結果に関する話で『才能があるメンバーがまだまだたくさんいるのに40名の枠は少なすぎるんですよ』とアピールしていた。同じ思いのAKBファンも少なくないはずだ。来年もAKB48選抜総選挙は行われると思われるがファンの声などで内容も変化するかもしれない。しかし、その前に「24thシングル選抜 じゃんけん大会」が9月20日に開催されると発表されており、ファンとしてはまずそちらが気がかりなところだ。

投票分析結果の詳細はこちらの「政治山」サイトで確認できる。
http://seijiyama.jp/investigation/investigation_akb48.html
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)