ご存じの方も多いと思うが、イギリスの人気タレント・オーディション番組『X-Factor』の米国版がこの秋からスタートする。その新しい審査員への起用が一旦は決まったはずのシェリル・コール(27)に対し、番組プロデューサーが「言葉の訛り」を理由に突然のダメ出し。コール本人は今、この降板劇をどう感じているのであろうか。
優勝賞金はなんと500万ドル(約4億円)というから、力の入れ方がもうハンパではない米国版『X-Factor』。「ガールズ・アラウド」の出身で、イギリスではすごい人気を誇る歌手シェリル・コールは、オリジナル番組では2008から2010年まで審査員を務め、若手の指導力についても定評がある。
そんなコールが、米国版同番組の審査員に抜擢されたと報じられたのが5月上旬。しかし下旬には、プロデューサーが「彼女のイギリス英語は特に訛り(Geordieと呼ばれる)が強い」という理由で起用を撤回。代わりに「プッシーキャット・ドールズ」のニコール・シャージンガー(32)の起用を発表した。
本人なりにすごく楽しみにしていた米国版の審査員就任。マネージングを買って出た「ブラック・アイド・ピーズ」のwill.i.amも、コールのLAでの本格的な活動開始に大きな期待を寄せていた。
そんなコールはこの度オフィシャルサイト「cherylcole.com」にて、ファンへのサポートに感謝の意を伝えた。「本当にヘンな数週間、キツネにつままれたような気分だったわ」で始まるそのメッセージ。しかし、すでに気持ちは穏やかに戻っている様子だ。
「“一応大丈夫”、なんてイヤ、私は全く元気よと力強く宣言できるようになりたいわ。だって皆さんがこんなにも心を寄せてくれているんだもの。励ましのお便りや贈り物の封を開けながら、私ってこんなに大事にされていいのかしらなんて、感激で胸がいっぱいになっちゃったわ。」
「でもちょっとヒマが出来たお陰で、長いこと疎遠になっていたノーマルな暮らしを取り戻せたことが嬉しい。友人や家族、愛犬と一緒に過ごすのはやっぱり楽しいわね。このノンビリした時間がいつまでも続けばいいなんて思っちゃう。ハイヒール履かなくて済むって足も喜んでいるしね。」
ところで世界で英語を話す人口は、いまや14億人を突破。公用語としている国は80もあると言われ、単語こそ共有するものの、シングリッシュ(シンガポール)、ヒングリッシュ(インド)、タグリッシュ(フィリピン)などと呼ばれる英語があるように、「アメリカ英語」を話す人々より、そうではない話し方(発音、アクセント、イントネーション)で英語を操る人々の方がはるかに多い。
時事英語やエンタメの世界で圧倒的な強さを誇る「アメリカ英語」ではあるが、それゆえに「話し方」の主導権をも握っていると考えてしまうプロデューサーさんは、ちょっとおごり過ぎで排他的なのでは…!?
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)