エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】児玉清さん「泣く子も黙るキムタクなんだから出なさい」長女の説得でHERO出演を決めた。

俳優で司会者の児玉清さん(77)が16日、胃がんのため亡くなられた。彼の長女も2002年6月に、奇しくも同じ胃がんを患い36歳の若さで他界している。その娘との思い出を、涙声で語っている児玉さんの肉声が残っていた。

5月19日放送の『情報プレゼンター とくダネ!』(フジテレビ系)が2002年12月に流されたニッポン放送のラジオ番組で、亡き娘のことを語っている児玉清さんの肉声を公開した。半年前に亡くなられたばかりであったが、「娘の供養にもなりますから。」と時々言葉を詰まらせながらも、ハッキリとした口調で話している。

テレビドラマの演出方法への不満もあって、しばらく俳優業から遠ざかっていた児玉さん。2001年のドラマ『HERO』の話がきたときも、断るつもりだったという。しかし当時、彼のマネージャーをしていた娘から「そんなに役者の仕事を断って、どうするの?」と怒られたそうだ。「泣く子が黙るようなキムタクさんが出るんだから。彼の目の前を歩くだけで良いから、出なさい。」と説得され、出演することにしたのだ。随分乱暴な言葉であるが娘さんはもう一度、演じている「児玉清」を見てみたかったのだろう。『HERO』出演以降、他のテレビドラマへの出演も増えていった。

そんな矢先、進行の早いスキルス胃がんを患い発見から3か月で娘さんは亡くなった。当時4歳の彼女の息子さんと最後まで話がしたいからと、意識が混濁するモルヒネの投与を拒否したという。気丈であった彼女は父に、「(お葬式では)私が安らかに死んだと、言わないで。七転八倒して亡くなったと伝えてくれ。」と頼んだそうだ。
「娘は生きたかったんでしょうね。苦しい胸のうちは明かさず、決して涙も見せなかった。」と、涙声で児玉さんは語った。

今頃、愛する娘さんと天国で会えただろうか。「お父さん、お疲れ様でした。」と労いの言葉を、かけられているかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 みやび)