エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】記憶なくして入院した。高田延彦の壮絶レスラー人生。

最近の高田延彦はプロレスイベント「ハッスル」での『高田総統』の印象が強いが、そんな彼もプロレスラー時代はガチンコスタイルで知られる実力派だった。彼がテレビ番組で明かしたところによると現役時には壮絶な試合の影響で記憶をなくすこともあったというのだ。

高田延彦はアントニオ猪木率いる新日本プロレス時代に入門して、藤原喜明と前田日明に鍛えられプロレスラーとしての実力を伸ばした。藤原は組長と呼ばれる強面で関節技では彼にかなうものは居なかった。前田は空手の蹴りを取り入れたキックスタイルを確立してプロレスに新時代を築いた。
そんな先輩から鍛えられた高田延彦は、レスラーとしては小柄ながら次第に頭角を現して名実ともに人気レスラーの仲間入りを果たすのだ。
やがて彼は藤原、前田らとのUWF時代へ突入して、さらに激しいガチンコスタイルのプロレスを繰り広げた。やがてプロレスから総合格闘技へと移行してPRIDEの創設に関わり自身も統括本部長となる。この頃に彼は選手紹介で「男の中の男たち、出てこいやーっ」と叫ぶパフォーマンスをやっていたが、今もそれをバラエティ番組で見せている。
あくまでガチンコスタイルにこだわる高田延彦は、ヒクソン・グレイシーに連敗してからは若手に後を託して、2002年に引退試合を行った。
その後は「PRIDE男祭り」やプロレスイベント「ハッスル」などでパフォーマンスを見せてプロレス、総合格闘技を盛り上げることに尽力しているのだ。

現在48歳となる高田延彦が3月3日放送された「ダウンタウンDX」で現役時代の試合の壮絶さを語った。
彼は相手の攻撃で激しい衝撃を受けるために「記憶を失うこともあった」と明かしたのだ。
例えば「シューズを脱いで、シャワーを浴びた頃に気がつく」という数分間意識が飛んでいるような場合もあり、もちろんそれでも大変な状態なのだが、さらにひどい状態になったことがあるという。
高田は「関係者の名前や自分がどこに居るかが分からなくなることもあった」と話す。

彼によると最もひどい状態だったのは、横浜アリーナでの外国人選手との一戦の時だった。
高田はリングに投げつけられた際に頭頸部を強打した。だが試合中は異常も無く終了して彼は控え室に戻ったのである。
ところがその時、自分が誰なのかがわからないことに気づいたのだ。「俺…誰なの? 何してるの?」と聞く彼に周囲の者が試合をしたことを伝えると「何の試合?」と答えた。
その時は仲間の顔も誰一人分からなかったほどその状態はひどかったのだ。

結局、高田は30分ほどそうしたやりとりをすると徐々に記憶を取り戻した。しかし安心できずに3日間入院して様子をみたのだった。
今では、バラエティに出演して活躍する高田延彦だがプロレスラー時代にはそんな経験もしていたのである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)