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writer : techinsight

【EU発!Breaking News】奇跡!8階から転落した1歳半の男児、通行人にキャッチされ無事(仏)

大人の迅速な判断が尊い小さな命を救った。パリ20区のマンションの8階から転落した1歳半の男の子が、1階にあるオープンカフェの庇でバウンドし、通行人にキャッチされてかすり傷1つなく命拾いしたという信じがたい事件が起こった。

カフェの庇は、男の子の落下の衝撃で10cmほど破れた。フランスでは11月1日はカトリック教の万聖節という祝日で、ほとんどのお店が閉まっていた。万聖節とはいわゆる日本のお盆のようなもので、亡くなった人を偲ぶ日である。そのカフェも例に洩れず閉店だった。本来なら、お店を閉める日は、このオープンカフェの庇はたたむことになっているのだが、前日、そのシステムが故障して庇を閉じることができず、開きっぱなしの状態だったという。この偶然にも開かれていた庇が子供の転落のショックを和らげてくれたのだ。庇が故障していたおかげで、8階から誤って落ちた男の子は地面に叩きつけられずに済んだのだった。
夕方5時頃、この男の子は、自宅マンションのバルコニーから転落した。その際、両親は近所を散歩中で留守にしており、家には彼と3歳の姉しかいなかった。
キャッチしたのはたまたまそこを息子と歩いていた男性で、しかも彼の職業は医者だった。男の子が落ちた瞬間、この男性は反射的に右、左と子供の落下地点に合わせて体が動いたのだと言う。そしてカフェの庇で跳ね返った小さな体を両手で受け止めたのだった。尊い命を救ったこのヒーローは至って謙虚で、「たまたま自分がそのタイミングでそこにいたからできたことで、きっと他の誰でも僕の立場だったら同じ行為をしただろう」と落ち着き払っていた。

実は、医者の彼以外にも、落ちる直前まで姉弟でバルコニー付近で遊んでいるのを近所の人が見ており、それぞれが、この子達の親は何をしているのだろうと気を揉んでいたらしい。目撃者によると、子供達は手すりを跨いでバルコニーの外側で遊んだりしていたと言うから本当に恐ろしい。
しかも、この事故直後、自分の目の前で弟が落下したことにショックを受けた3歳の姉もバルコニー付近で見下ろしながら泣き始め、次の犠牲者になるのではと、目撃者達は心配して何とかしようとしたが、子供達の自宅は鍵がかかっており、チャイムを鳴らしても誰も応答せず、中では女の子が大泣きしている声が聞こえるだけだった。そんな1秒を争う切羽詰った状況で、同じマンションに住む男性が9階から窓伝いに降りて8階の子供達の家に入ることに成功し、その間、別の女性がドア越しに女の子に話しかけ、落ち着くようなだめたのだと言う。そして窓から部屋に入った男性が女の子を窓から遠ざけ、内側からドアを開けて、女の子は間一髪で助かったと言う。
今回の事件は、偶然の幸運と勇敢な大人達によって、ハッピーエンドとなったが、一歩間違えれば大変なことになっていた。幼い子供達に留守番をさせた親の罪は重い。
そんな子供達の両親は事故発生から2時間も経った後、何も知らずに帰宅したのだという。彼らは当然のことながら保護者監督無責任の罪で警察の事情聴取を2日間にわたって受けた。そして、11月3日水曜日に、裁判所はこの親に子供を育てる責任能力がないと判断し、その結果、彼らは養育権を失った。
私たち大人は、親である以上、責任をもって子供を守り育てる義務があるということを決して忘れてはいけないのである。
(TechinsightJapan編集部 福山葉月)