イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】DVで逮捕のR&B歌手Mario、「母親のヘロイン依存症に我慢できなかった。」

こちらでもお伝えしていたが、人気R&BシンガーのMario(本名マリオ・バレット 24)がメリーランド州ボルティモアの自宅で1日、母親のショーンティアさんに暴力を振るって現行犯逮捕された。やはり原因は、母親のヘロイン依存症に端を発したものであったことが分かった。

Marioの弁護士がこの度CNNの取材に応じ、アパートの室内の数か所がメチャメチャに壊れるほど激しかったという、1日のその親子喧嘩の真相を説明した。

「息子を愛していながら、どうしてもドラッグ漬けの生活から足を洗えない母親と、ひたすら母親を心配している息子。ドラッグをどうしても止めてくれない母親に、Marioの中でついに怒りが爆発したのでしょう。実に不幸な出来事です。」

ボルティモア市警の警察官が通報によりアパートに向かった際、ショーンティアさんはアパートのロビーにあるソファに座っており、「息子が私に腕を振り上げるなんて…。胸座を掴まれ突き飛ばされて頭も打ったし、あちこちが痛い…」などと語り、動揺した様子で泣いていたという。

しかしその部屋に行ってみると、Marioは壊した家具やガラスの破片などを黙々と片付けていたそうだ。第2級暴行罪の現行犯として大人しく逮捕・連行されたが、50,000ドルの保釈金ですでに自宅に戻っている。

貧しい暮らしでありながら、理解があった母親のお陰で音楽を始め、力をつけ、若くしてR&Bシンガーとして成功したMario。生まれ育ったボルティモアに高級アパートを借りて、母と2人暮らし。自分が支えになり、母親をヘロイン依存症から救いたいと必死だったという。

9月下旬に繰り広げられた最初の激しい口論で、ショーンティアさんは、愛する息子のためにもドラッグは止めると誓ったそうだ。依存症になった人のそういう言葉は、その場しのぎの一時的なものであることが本当に多い。

そして数日後の10月1日にはあっさり裏切られたことを知り、2度目の口論となった次第である。まだ若いMarioに、母親のそんな愚かさを苦笑して赦す度量などなかったに違いない。

米国の非常に病んだ部分のひとつに、中高年の麻薬依存症患者の存在がある。働くわけでもなし、子供の世話をするでもなし、過ちと知りながらも悪い仲間とツルみ、子供に迷惑をかけると知りながら、抜け出せないアリ地獄の中で身も心もボロボロになり、家族との別れや死を意識せざるを得なくなる。

甘く切ないバラードを歌うMarioが、若さの陰で多くの苦悩を抱えていたとは、何ともやるせない話である。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)