部下の心の内をこっそり知りたいという上司は必見だ。「職場の上司」に関する調査が実施された。
民間調査機関の財団法人労務行政研究所ジンジュール編集部は「ビジネスパーソンの生活スタイルと仕事力に関するアンケート」を実施し、このほど結果を発表した。
「ジンジュール」は、人事や労務の専門情報誌『労政時報』を編集する労務行政研究所が今年7月に立ち上げた新媒体だ。働く現場をもっと元気にというコンセプトのもと、ビジネスパーソンに関心の高い人と会社にまつわる情報を、Webサイトとフリーペーパーで発信している。今回の調査は「ジンジュール」の第2号の発行を機に今年7月に実施されたもので、25歳から59歳のビジネスパーソン412名(うち男性272名、女性140名)の回答を得た。
調査は「現在の職場の人間関係で悩みがあるか」を尋ねた。その結果、全体の61.2%にのぼる252名が「ある」と回答した。続いて、「悩みがある」と回答した252名に悩みの対象を複数回答形式で聞いたところ、全体では「男性の上司」が最も多く52.2%となり、2位の「男性の同僚」14.8%を大きく引き離した。男女別にトップ3をみると、男性では「男性の上司」の57.3%、「男性の同僚」の18.2%、「男性の先輩」の12.6%の順となっており、女性は「男性の上司」の42.4%、「女性の上司」と「女性の同僚」がともに21.2%となっている。男女とも上司や同性の同僚が悩みのタネのようだ。
調査ではまた、ビジネスパーソンに理想とする上司のタイプを各界の有名人に例えて、男性上司・女性上司別に尋ねた。その結果、男性上司では「タモリタイプ」が最も多く21.6%となった。「ジンジュール」ではこの結果について「部下を頭ごなしに叱らない、どんな相手とも友好な関係性を築く調整役といったテレビなどでの印象が好感をもたれたのではないか」と分析している。
また、男性上司では2位が「池上彰タイプ」で15.7%となり、1位に続き「穏やかなイメージの人」が理想の上司として選ばれた。このほか、3位は「唐沢寿明タイプ」で10.4%、4位が「阿部寛タイプ」で8.6%となっている。
そして女性上司では、1位が「天海祐希タイプ」で20.0%となった。ドラマ「BOSS」などで見られた、「デキる女の部分と、ちょっぴり抜けてみえるキャラの二面性」が評価されたようだ。
2位は、テレビコメンテーターとしても活躍する「麻木久仁子タイプ」と「勝間和代タイプ」がそれぞれ17.0%と並んだ。こうした結果について「ジンジュール」は「仕事ができるイメージに加えて、親しみやすさが重視されているのでは」と分析している。
女性上司ではこのほか、「和田アキ子タイプ」や「黒木瞳タイプ」「ジャガー横田タイプ」などが上位にランクインしている。仕事ができて頼りがいがあり、それでいて場を和ませるのも得意…年々「理想の上司像」のハードルが上がっているように感じるのは記者だけだろうか。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)