7月31日、午後6時頃、台湾新竹市南寮旅行サービスセンターで、管理人が早く退勤したいが為に、訪れていた旅行客を5階の展望台に残したまま鍵をしめるという信じがたい事件が起きた。20分後、戻ってきた管理人に“なぜ閉じ込めたのか”と尋ねると、管理人は腹立たし気に「私は退勤しなくていいというんですか」と答えたという。
台湾政府交通部観光局は国内外の旅行客に最新の観光情報を提供するために、空港や主要な観光地の駅などに観光局旅行サービスセンターを設置、年中無休でインフォメーションサービスを行っている。新竹市南寮旅行サービスセンターは漁港として栄える新竹市西北方海岸にあり、青と白で統一された地中海風の建物が人気で、5階の展望台からは360度の景色が眺望できる。
閉じ込められた旅行客によれば、管理人は午後6時頃展望台に上がり旅行客たちに閉館を告げると、階段の出入り口に鍵をかけ、下りていったという。当時展望台にいた30名ほどの旅行客は、最大8人乗りのエレベーターで順番に下りざるを得なくなった。しかし、何人かの旅行客が下りた後、エレベーターの電源が突然切れてしまったという。
管理員の話によれば、階段出入り口を閉めた後、1階ロビーにいる旅行客にも閉館を伝え、施設から出るよう促した。しかし、その際に誰かがエレベーターで展望台に上がるのを避けるため、電源を切ったという。ロビーが空になるのを待ってから、エレベーターの電源を入れ展望台に取り残されていた旅行客たちを下ろした。
台湾の旅の窓口である旅行サービスセンター。職員のサービス態度が最も重視される。自分が早く帰りたいが為に強行的に閉館するとは・・・。
市政府は“展望台にいる旅行客が全て帰ってから封鎖するべきだった”と、この管理員の閉館作業にミスがあったとして、管理員を転勤処分、改善がみられなければ解雇する考えを示している。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)