アジア発!Breaking News

writer : katakura

【アジア発!Breaking News】2時間で約1万円。どぶに落ちた小銭を拾い集めた男。(台湾)

“自動販売機の前で小銭を出そうとして、或いはおつりを取ろうとして、取り損ねてどぶに落としてしまった”という経験がある人は少なくないだろう。しかし、落としたお金をどぶの蓋をわざわざ開けてまで拾う人は、まずいないに違いない。そのため、どぶに落ちたお金は“持ち主なし”と分類され、拾っても届け出る必要はないという。
そんな“どぶに落ちたお金”に1人の男が目をつけた。成果はなんと「2時間で約1万円」というから驚きだ。

日本の様な食品スーパーもあるが、路上に並ぶ市場で肉や魚や野菜などを売り買いするのが一般的な台湾。どぶにお金を落としやすい環境とも言える。
港町として賑わう基隆市の市場付近で、5日午後、どぶの蓋を開けて中に入り、何かを拾い集める男が注目を集めた。現地メディアの記者が男の後を追うと、全身から異臭を放つこの男が市役所のトイレで一心に何かを洗うのを発見。聞くと男は「お金を洗っている」と答えた。

次に男は市役所の向かいにある銀行へ行き、洗い終わったコインを両替した。銀行員が数えてみると、50元硬貨が36枚、10元硬貨が150枚、5元硬貨が40枚で、合計3500元(約9600円)。

男の話では、先日、友達を探して歩いている際に、市場の人ごみでどぶにお金を落とす人を見て、突然“どぶの蓋を開けて拾ってみよう”と思いついたという。しかし、たかだか2時間で、3500元も拾えるとは思っていなかったようだ。

基隆市の環保局は1年に2回、どぶ掃除を行っているという。しかし、清掃員はかき出した泥やゴミを袋に直接入れており、更に洗って分別などはしないため、どぶにこんなにたくさんのお金が落ちていたとは初耳だという。

「こんなに儲かるなら、他の場所でも・・・」という記者の質問に、男はただ笑っただけだった。臭いし、重いし、人目に付くし、たった2時間といっても楽な作業ではないのだろう。
しかし、この男により市場のどぶにお金が落ちていることが世間に知れ渡った。台湾の様々な場所で開かれる市場。今日もどこかで誰かがどぶの蓋を開けてお金を拾っているかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)