4月7日放送の「Music Line」(NHK FM)に出演した奥華子が、3月17日にリリースされた自身のシングル「初恋」について語った。失恋ソング「初恋」が今話題となっている奥華子だが、この名曲「初恋」が生まれるまで彼女は一体どのような道を歩んできたのだろう。
1978年の千葉県船橋市生まれの奥華子は、音大卒業の経歴を持つ。彼女がアーティストとしてスタートしたのは2004年の路上ライブからだ。渋谷から始まり、1年かけて関東中心を歌い歩きながらオーディションを受けていた。またライブなどを積極的に行い、地道に音楽活動を行い続けた。最初は客も少なく、オーディションは落ち続けていたものの、共通して言われ続けていたのが「声はきれいだね」という言葉だった。それが彼女の「10万人が足を止めた魔法の声」と言われるようになった原点なのだ。
2005年7月に「やさしい花」でメジャーデビューし、その後ジワジワと知名度や人気を上げている。2007年リリースのシングル曲「笑って笑って」は閉校式などでよく使用された。彼女は現地まで足を運び、児童たちとコラボレーションコンサートを行ったりもした。
2010年3月17日にリリースされた「初恋」は多くの女性の共感を得ている。相手はとっくに心が離れてしまっているのに、まだ相手を想う気持ちは、多くの女性が経験している。「初恋」は奥自身の大失恋があったからこそ出来た曲で、本人も「失恋してよかった」と番組内で語っている。
そんな奥は自身の恋愛について「熱しやすく冷めやすい」と自己分析していた。また自分自身を「男のようなサバサバした性格」とも語っている。恋愛相談などもよく受けることがあり、アドバイスもサラっとしたものだ。しかしいざ自分の恋愛となると、まわりの声が聞こえない程、のめり込んでしまうとも語っていた。何より「恋愛か歌か」となると両立が出来ないタイプだと言っている。今までもそのような場面が何度かあり、その度、歌を選んできた。そんな失恋の辛さもバネにし名曲が生まれた、それが「初恋」なのだ。
多くの女性が「初恋」の歌詞と自分をリンクさせているに違いない。曲を聴いて泣いてしまったという女性も実際多くいる。それほど「初恋」という曲は女心の描写がリアルなのだ。
奥華子は決して爆発的人気アーティストとは言えない。しかし彼女の「切ないながらも共感できる歌詞」と健気ながら響く「美しい声」は、多くのリスナーの心の奥底に沁みて止まない。
(TechinsightJapan編集部 うずらの珠子)