梅が枝餅とは、福岡の初詣で知られる太宰府天満宮の名物である。太宰府天満宮が受験の神様として有名なだけに梅が枝餅も人気の銘菓だ。しかしその梅が枝餅に正しい食べ方があることを知るものは少ない。
漫画「博多っ子純情」の作者長谷川法世がその意外な食べ方をラジオで紹介した。
梅が枝餅は福岡出身の歌手、徳永英明がとんねるずの番組でお土産として持参したこともある。
そのことからも、梅が枝餅が福岡を代表する銘菓であることがわかるというものだ。
菅原道真が大宰府へ左遷されて落ち込んでいる時に、老婆から差し入れられた餅が梅が枝餅の起源といわれる。
それほどの歴史があり、今では太宰府天満宮前の路上に梅が枝餅店が数十店は営業している。
その人気は観光客が有名店の前に長蛇の列を作るのが通例となっているほどである。
これほどの銘菓でありながら「正式な食べ方」があるという話しは聞いたことが無い。
漫画家の長谷川法世が正月のFMラジオ番組に出演した際にその内容を明かした。
長谷川法世は「博多っ子純情」や「がんがらがん」で第26回小学館漫画賞を受賞している。
また、同年には「博多町人文化勲章」を受章した。
その実績を認められて「博多町家ふるさと館」の館長もまかされている。
つまり福岡ではかなりの著名人なのである。
その彼が太宰府天満宮の取材に訪れた時のことだ。
天満宮の社務所に通された長谷川に宮司さんが話した。
「法世さん、梅が枝餅の正しい食べ方を知ってますか?」
「実は、餅と餅の間にあんこをはさんで食べるのが本当なんです・・」
というのだった。
しかも、それを実際に作って出してくれたのだ。
「まあ、食べてみてください」
とすすめられ、長谷川法世はそれを食べてみた。
かなり甘かったが、残すわけにもいかず、完食したという。
その味について彼はラジオでこうコメントしていた。
「食べた後、数日間はうなされましたね」
「まあ、甘いもの好きな人は食べてみてください」
「和風スイーツなわけですから」
ということだ。
はっきりとは言わなかったが彼にとっては甘すぎたようである。
彼は福岡エリアの銘菓のCMに出演しており、甘いものは苦手だとはっきりとは言えない事情もあるのだ。
梅が枝餅ファンは一度「正式な食べ方」を試してみると新たな発見があるかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)