今月14日の深夜、タイ東北部のコーンケン県のモーラム(タイ東北部の演歌的な歌謡曲)の特設コンサート会場にて、爆発事件が発生した。爆発により、1人が死亡、多数の負傷者が出た。警察は、地域の若者グループの衝突によるものとみて調べを進めている。
事件が発生したのは、14日の0時過ぎ、タイ東北部で絶大な人気を誇るモーラムのコンサート会場においてである。ステージ前で踊っていた若者グループに向かって投げたと思われる爆発物が、まったく無関係の観客に直撃し、爆発したのだ。
これにより、手製の爆発物の直撃を受けた女性は即死。女性のまわりにいた10人以上の人々が怪我をした。
警察は地域内の若者グループ同士の衝突によるものとして、調べを進めている。
こうした若者グループ同士の抗争を背景とした爆発事件が、最近相次いでいる。
たとえば、今月11日には、タイ東北部のローイエット県のコンサート会場にて爆発事件が発生し、若者2人が負傷した。負傷した2人は、10人ほどの若者グループに爆発物を投げつけられたと証言している。
タイ東北部において、老若男女問わず絶大な人気を誇るモーラムのコンサート。コンサート会場は興奮のるつぼと化して、時に若者グループは喧嘩騒ぎを起こす。しかしそもそも、祭りの場での喧嘩騒ぎは、昔から続く慣習であり、珍しい光景ではない。祭りはハレの場であり、特にエネルギーのありあまる若者同士が衝突することは多々あるのだ。
しかし最近では、若者の喧嘩の過激度は高まってきている。今回の事件のように、爆発物を使用するまでにエスカレートしているのは、大きな問題といえよう。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)