携帯をうっかりタクシーに置き忘れてしまった張さん。まさか、それが原因で結婚が破談になってしまうとは。ようやく戻った携帯を手に怒りが収まらない張さんは、「奥さんを弁償してくれないか?」と、拾い主を訴えるつもりのようだ。
30歳の張さんは交際2年の女性と婚約し、着々と婚礼の準備を進めていた。ところが、今年6月、張さんはタクシーに携帯を置き忘れてしまった。車を降りた後すぐに気付いた張さんは、警察に連絡、自分の携帯に電話を掛けたり、メールを送ったりもしたが、何の応答も得られなかったという。
張さんの話によれば、婚礼に関わる資料や全ての連絡先を保存した携帯を失ってしまったため、準備は進まず、日取りを延期した2人だったが、そのためにけんかが絶えず、最終的には別れてしまったのだという。
警察が携帯の機体番号から調査したところ、今年10月、別のSIMカードを挿入して使用されていることが分かった。拾い主は31歳の女性。ちょうど弟が携帯をなくしていたので、張さんの携帯をあげてしまったのだという。その後、弟が自分のSIMカードを挿入して使用したため、張さんからの電話やメールが受けられなかったようだ。
時代とともに進化し続ける携帯。既に携帯できる電話という機能を超えて、生活の中になくてはならない存在となっている人も多いことだろう。しかし、いつも持ち歩く携帯だからこそ、紛失するリスクが大きいことも忘れてはならない。
拾い主の行為は犯罪であり、責められて当然ではあるが、果たして、“それが原因で結婚できなかった”と訴えるのはいかがなものか。拾い主は、一時の欲でとんだ災難を拾ってしまったものだ。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)