雨天時、バイクの走行は視界が悪く大変危険である。ワイパー付きのヘルメットがあれば、と考えたことがあるライダーは少なくないだろう。そんなライダーたちに朗報だ。バイク大国台湾で、世界初のワイパー付きヘルメットが誕生した。
台湾ではバイクは生活に欠かせない交通手段であり、その普及率は4人に1人と言われている。
その理由は経済性と利便性だ。
よく見かけるのはスクータータイプのバイクで、座席は日本に比べると広くなっている。大人2人、子ども2人の家族4人乗りなども日常的だ。
また、都市部では、駐停車の場所を探すのに一苦労なため、ちょっとしたスペースに停められるバイクが必需品とされているのだ。そんな台湾では、雨天でもたくましくバイクを走らせるライダーは多い。
ワイパー付きヘルメットの発案者である曾さんもそのひとり。
雨天の走行中、事故に遭い、一ヶ月の入院生活を余儀なくされたことがきっかけで、ワイパー付きヘルメットの研究を始めた。
4年の歳月を経て出来上がったのは、乾電池式の取り外し可能なワイパー。ヘルメットのつばの部分に取り付けるので、外観は同型のヘルメットとなんら違いはない。
使用する電池は単3型で、交換も簡単。操作は手元のリモコンで行え、速度も3段階から選択できる。
現在台湾ではネット上で販売されている。価格は4,000元(約11,000円)で、台湾の一般的なヘルメットが2,000元程度なのから考えると少々高いため、「もう少し安ければ買いたい」というのが消費者の声のようだ。
このワイパー付きヘルメット、日本の安全規格にも合格しており、日本への販売もされるという。
雨天走行の視野が悪いことから起こる事故が減少することを祈る。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)