21日の「スタジオパークからこんにちは」(NHK)に出演したやなせたかし氏。今年90歳を迎えた漫画家のやなせ氏がアンパンマンの誕生秘話について語った。
意外に感じるかもしれないが、やなせ氏は、「アンパンマンがなぜ子供に受けているのかわからないと」語っている。
初期のアンパンマンは、飢えに苦しむたくさんの人達に自分の顔を食べさせるという話だった。当時はこの話が不評で、「顔を食べさせるのは残酷だ」とか「パンが空を飛ぶとか、くだらない話はやめてくれ」などと言われていたようだ。しかし、やなせ氏にとってヒーローとは悪い奴をやっつけるというのではなくて、飢えている人を助けるものである。また、必ずしもかっこいいわけではない、ごく平凡なヒーロー像を作りたかったとも語った。
「アンパンマン」は、話の内容が難しいので小学校3年生ぐらいにならないと理解できず、「子供向けではない」というやなせ氏。しかし、アンパンマンのコアなファンは実際には2、3歳の子どもたちだ。これにはやなせ氏も不思議でしょうがないという。
またキャラクターのモデルについても少々衝撃的な告白が飛び出した。
アンパンマンの元祖は、籠に入ったアンパンを配るおじさんだったという。
また、初期のばいきんまんは今よりも羽が大きく、つのに毛が生えていた。なんとモデルは蝿だったのだ。
なかでも、一番驚いたのはドキンちゃんである。ドキンちゃんのモデルは何と、「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラだというのだ。その理由が美しく強烈な個性のわがまま娘ということらしい。確かにドキンちゃんは、ばいきんまんも手を焼くほどのわがままぶりである。
今年「単独のアニメーション・シリーズでのキャラクター数」で1768体のキャラクター数で、ギネス・ワールド・レコーズに世界記録認定を受けた「アンパンマン」。90歳になった今でも元気に仕事をこなすやなせ氏なので、自身がこの記録を更新する日も近いかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 MAKI)