今回の【ドラマの女王】は、テレビ朝日系が誇る日曜朝のヒーロードラマ『仮面ライダーW』。前作「仮面ライダーディケイド」同様、ヤンママの需要に応えて抜かりなく“イケメン二人”を配している。が、これも時代の流れか、やっぱりライダーも草食男子化しているようだ。
この秋からゴールデンに躍り出た『オトメン・秋』出演中の瀬戸康史は『仮面ライダーキバ』。その他、水嶋ヒロ(仮面ライダーカブト)、佐藤健(仮面ライダー電王)など、オダギリジョー以降も近年イケメンを輩出し続ける「平成仮面ライダーシリーズ」。
何だか年々変身前のライダーが子供っぽくなっているように思えるが、時代は「草食系男子」。『仮面ライダーW』もご他聞にもれず、若くて“なよっちい男の子二人”が世界の平和を守っている。初代ライダー1号の藤岡弘を考えるとずいぶん頼りないけど、大丈夫なんだろうか。
『仮面ライダーW』のWは、シリーズ初となる「2人で1人の仮面ライダー」の意味。主役の2人が同時に変身ベルトを装着すると1つのライダーになる。オモチャ屋が喜びそうなライダーのウエストベルトにUSBメモリのような装置を差し込むと、“真ん中セパレート”の仮面ライダーが登場となる。派手なプロレスのような戦闘シーンは子供向け戦隊ものとは言えすごくカッコイイ。何しろ特殊撮影も日々進歩している。
同じテレ朝系の『相棒』や、名作『探偵物語』にかぶれたスタッフの悪意?により“松田優作風の探偵スタイル”にキメ込んだ私立探偵・左翔太郎(桐山漣)と、謎の組織に拘束されていた天才少年・フィリップ(菅田将暉)。
このデコボココンビに、探偵事務所の大家の元気少女・鳴海亜樹子(山本ひかる)が加わって、なんとか事件解決するとともに「平和も守る」というありがちながら欲張りな設定。
世知辛いニュースばっかりやっている日曜日の朝、一服の清涼剤のように爽やかなライダー達に心和む記者なのであった。
一方の裏番組『サンデーモーニング』では、エロ・メガネ唐橋アナによる、変な人体模型をつかった「足かけワザ」の説明中。ああ、エロイ。必要以上に女子相撲のニュースに食いつく出演者たちの姿に、さわやかなヒーローの世界からいきなり現実に引き戻されたような気がした。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)