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【ドラマの女王】”当たり・外れ激しい”仲間由紀恵。“残念ヴァージョン”『アンタッチャブル〜事件記者・鳴海遼子〜』

今回の【ドラマの女王】は、仲間由紀恵主演『アンタッチャブル〜事件記者・鳴海遼子〜』(テレビ朝日系)。低コストなキャスティングでもわりと良かった前クール『コールセンターの恋人』の後釜ドラマとして、高ギャラなわりには演技も視聴率も危なっかしい人気女優・仲間由紀恵を迎えての新ドラマ。今度の役は暴れん坊先生でも、オーブンレンジを売る人でもなくて、三流週刊誌の記者だそうだけど・・。

仲間由紀恵が『ごくせん』でブレイクしたと思っている人も多いはずだが、『ごくせん』第一期の翌年に放送されたミステリードラマ『TRICKトリック』(2003年、テレビ朝日系)奈緒子役のコケティッシュな演技の評価も高い。その後、しっとりとした大人の女性や、時代に翻弄される強い女性など、本人の個性が薄いせいか様々な役をこなす仲間由紀恵はまさに“カメレオン的”な体質を持つ。

そのためか仲間のドラマは、当たり外れが大きい。
ヒット作『ごくせん』(日本テレビ系)で演じたヤンクミ先生や、『MR.BRAIN』で演じた不幸な過去を持つ多重人格の犯罪者、NHK大河『功名が辻』や映画『大奥』など時代劇のキリリした女性を演技する仲間由紀恵。これらは彼女の”当たりヴァージョン”だ。
変わって、今年冬にやってた“トンデモ山田太一劇場” 『ありふれた奇跡』(フジテレビ系)で、加瀬亮演じる弱者系草食男子をいびり倒すドS一家の長女・加奈や、泉ピン子とともに事件を解決する『ジョシデカ!-女子刑事』(TBS系)でのズボラ女刑事はハズレ。空回りしたり、セリフにも覇気の無い“残念ヴァージョン”の仲間だ。

この秋スタートした『アンタッチャブル〜事件記者・鳴海遼子〜』の仲間の役どころは、「社会の闇」を暴こうとする正義感に燃える雑誌記者・遼子。残念ながら、『ジョシデカ!-女子刑事』(TBS系)でのズボラ女刑事のイメージ。”残念ヴァージョン”の仲間だ。

『アンタッチャブル〜』第一話は、遼子(仲間)が憧れるカリスマジャーナリスト、有栖川スミレ(浅野ゆう子)がある宗教団体にそそのかされ、ある報道番組を過激にするために、わざわざ殺し屋を雇って殺人事件を起こすというストーリー。やっと真相を突き詰めたのもつかの間、犯人は飛び降り自殺してしまう。警察もいたのにこれ、過失だよね?

その刑事役が、遼子の兄という設定。それを演じているのが、以前黒柳徹子に異常に可愛がられている事実が発覚した小澤征悦。最終回までにはきっと何かあるな、と思わせる”犬顔”。もう一人佐藤智仁という若い俳優がカメラマン役で出てるが、よく知らない。『仮面ライダーカブト』に出ていたらしい。この「テレ朝」ガチみたいなキャスティングには期待できない。その他田中哲司だとか、芦名星だとか、寺島進など、渋めのキャストはいいが、その中に投入予定の要潤。今回は当て馬じゃないの?仲間由紀恵をめぐる若い男性キャストは、いつもバランスが悪いのだ。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)