writer : techinsight

【ドラマの女王】意外と斬新?「小泉Jr.劇場」。『コールセンターの恋人』

今回の【ドラマの女王】は、小泉孝太郎主演『コールセンターの恋人』(テレビ朝日系)。毎週通販番組の「コールセンターの苦情係」で起こる“奇想天外”な出来事を小泉孝太郎とミムラ、若林豪などが推理し解決するという何とも斬新なドラマ。なぜ今、小泉孝太郎が主役なの?と思いながら見始めてはや3週間。この「小泉Jr.劇場」は、意外に面白い。かつて伝説のヘンテコ通販ドラマ『ツーハンマン』(中村俊介主演)を世に送り出したテレ朝ならではの、テレフォンショッピング系裏方ドラマ。通販って、いろいろドラマがあるのね。

東京の本社から飛ばされて、海辺の田舎町にあるコールセンターにやってきたサラリーマンの都倉渉(小泉孝太郎)は、「都落ち」のレッテルを貼られ自らもコールセンターでの仕事に身が入らない。そんな渉に、クレーム処理のスペシャリスト青山響子(ミムラ)や職場の仲間は冷ややか。仕事初日、渉がたまたま取った電話のクレーム客はとんでもない状況下にあった・・・・・。
こんなスタートから3回が過ぎ、しょぼめな設定ながらキャストは実力派ぞろい(孝太郎は例外。)、回を追うごとに主人公の都倉同様、見ている人が、コールセンターに勤める真面目でユニークな面々の不思議な魅力に気がつく。都倉にはキツイが、“電話の向こうの”お客にやさしい青山役のミムラ姉さんは、『銭ゲバ』のお嬢様役よりものびのび。でもこういう“ツンデレOL”って実際いそう。他やさしい同僚・宇野の安田顕、センター長・酒巻の松重豊など流行りの俳優が地味に効いている。主婦対応専門の中島ひろ子と、人生相談達人・川辺の若林豪もいい味だ。

初回に登場した徹子ともう1人の“見せキャラ”、カリスマ・ショッピングナビゲーター 南極アイス(名取裕子)。う~ん、名取さんって年齢不詳。アイス様を見れば『歌のおにいさん』の“元高松塚歌劇団キトラ組”歌のおねえさん「美月うらら」(片瀬那奈)なんか霞んじゃう。

一見通販ドラマなんてばかばかしいと感じるが、『ハケンの品格』や『OLにっぽん』の中園ミホが脚本をサポートしているだけあって、ストーリーはわりとしっかり出来ている。高度成長期後のニッポンで、もう新たな「何か」を作り上げるまでもなく、“右から左に物を動かして”儲ける通信販売ショッピング。TVや電話を通してする機械的な「お買い物」を通して現代人の「孤独感」や「繋がり」を見せていこうという、言われてみれば本当に斬新なストーリーだ。

脚本もさることながら、達者な脇キャストに支えられ、連続ドラマ初主演の小泉孝太郎もなんとか見られる状態におさまっている。急に田舎に飛ばされてきた主人公・都倉渉が、さまざまなお客の“生の声”に触れ、人間としても企業人としても成長していく所がこのドラマのみどころ。第一話「高枝切りバサミ」では、立てこもり犯を自首させ、第二話、「訳アリたらこ」では職人への敬意を表わし、第三話「万能懐中電灯」では痴呆症の老女(倍賞美津子)を助け“古い物”を大切にする心を学ぶ。最初はやる気がなかったけどしだいに「人に一生懸命になる」主人公を演じる小泉孝太郎はお品よくさわやかだ。

こんなに市民の為にがんばってくれる孝太郎君、キミこそ政治家に向いてやいないだろうか?。うそうそ、政治家になるの嫌だったから俳優になったんだもんね。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)