アジア発!Breaking News

writer : techinsight

【アジア発!Breaking News】敬われる存在が・・。僧侶同士の喧嘩。杖で殴る。(タイ)

タイ中部のピッサヌローク県の路上にて、僧侶2人が喧嘩騒動を起こした。現場付近にいた村人が止めに入ったものの争いは収まらず、警察が来る騒ぎになったという。

喧嘩が起きたのは18日朝7時半頃。場所は、県内のテート地区ルアムジャイ市場付近である。喧嘩に及んだ僧侶は、マイアパイラーム寺のウィチアン僧侶(64)とサンティワン寺のプラトゥム僧侶(70)であった。

喧嘩騒動の顛末は次のとおりである。

朝7時半。村人が、ルアムジャイ市場において、いつものようにウィチアン僧侶に托鉢をしようとした。そのとき、これまで周辺では見たことのない僧侶=プラトゥム僧侶がふらりと現れたという。

プラトゥム僧侶は、僧侶の用いる頭陀袋を持って、杖をついて歩いてきて、村人に対して托鉢を求めた。しかしその際、プラトゥム僧侶は、本来僧侶が寺の外で托鉢を受ける際には必ず持たねばならない鉢を所持していなかったという。

そこで、ウィチアン僧侶は、鉢を持たずに托鉢を乞う僧侶がいるという最近の情報を思い出し、この僧侶を不審に感じた。よってプラトゥム僧侶に、どこの寺から来て、なぜ鉢を持っていないのかを尋ねるとともに、なぜにここに来たのかと文句を言ったのだ。

それに対して、プラトゥム僧侶は激怒。ウィチアン僧侶に罵詈雑言を浴びせるとともに、持っていた杖で叩いたという。そこで周辺にいた村人は、2人の仲裁に入ったものの事態は収まらず、最終的に警察が出動する騒ぎになったのである。

警察が来たことで喧嘩は収まった。そして、警察からの連絡を受けて駆けつけたマイアパイラーム寺の住職であり区の僧の長も勤める僧侶が、2人に対して事情を聞くとともに、僧侶として村人の前で騒動を起こしたことは恥ずべき行為であると叱責したという。

信心が篤いタイの人々にとって、仏門にて修行する僧侶は非常に尊く、敬うべき存在である。そうした人々から崇められる存在である僧侶が、村人の前で喧嘩騒動を起こすことは、あるまじき行為なのである。

プラトゥム僧は調べに対して、自分は杖でウィチアン僧侶を叩いたのではなく、追い払おうとして振り回していただけだと述べているという。騒動を起こしたこと自体に問題があると思うのだが。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)