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writer : techinsight

【アジア発!Breaking News】フクロウの呪い?半月で6人が死亡。(タイ)

タイには、フクロウが屋根に止まったり飛び越えたりすると、その家に不幸が起こるという迷信がある。タイのとある村では、今月に入ってメンフクロウが異常な鳴き声を発するようになり、それに伴って村人の不幸が続いているという。半月で6件もの葬儀が行われているのだ。

メンフクロウは、ヨーロッパやアフリカ、南・東南アジアなどに広く分布する鳥である。メンフクロウは、低木の散在する草地や農耕地などに生息し、古い建物や天井の高い農家の納屋などを日中の住処とすることが多いという。

そんなメンフクロウ。タイでは、あまり縁起の良い鳥とはされていない。メンフクロウが屋根に止まると、その家は不幸に見舞われると人々に信じられているのだ。

そして現在、タイ中部のプラナコン・シーアユタヤー県バーンパイン郡サーン村では、そのメンフクロウに関連しているのではないかと思われている不幸が相次いでいる。

村内にあるバーンサーン寺では、今月に入ってから6件もの村人の葬儀が行われているのだ。半月で6件の葬儀というのは、2日に1回のペースで村人が亡くなり、葬儀が行われているといえる。寺の住職によると、ここまで村人の死が重なることは稀だという。

そして、相次ぐ村人の不幸は、メンフクロウと関連性があるのではないかと、村人たちは恐れているのだ。

もともと、バーンサーン寺の周辺には、メンフクロウが4匹ほどいる。メンフクロウは昔から棲みついており、特に異常はなかった。しかし、今月に入り、メンフクロウは奇妙な鳴き声を発するようになったという。

その鳴き声を聞いた僧侶たちは、タイの迷信に従って不幸の兆候を感じ、葬儀の準備をしたほうが懸命かもしれないと、冗談半分で言い合ったという。すると、実際にその2日後、村人から葬儀の依頼が入ったのである。

それ以降もメンフクロウは奇妙な声で鳴き、そのたびに葬儀の依頼が入るようになった。そして半月で6件の葬式が行われたのである。

村人は、メンフクロウが村人に死者が出ることを予言しているとして、非常に恐れている。そこで村の老人は、たとえメンフクロウの異常な状態を見たりしてもそのことを誰にも言わないほうが良いという言い伝えを、村人たちに言い聞かせているという。

半月で起こった6件の不幸とフクロウの関連性の有無については、執筆者には分からないが、迷信を深く信じるタイ人にとって、今回のケースは恐ろしいものといえよう。

ちなみに世界には、夜に活動するフクロウを不幸の象徴として捉える地域もあれば、神の使者として崇める地域もある。また、かつては神の使者と崇められていたにも関わらず、時代が下ると魔女の使者として扱われるように変遷した地域もヨーロッパにはある。時代や地域によってフクロウの象徴的イメージが異なったり変わったりするのは、どういった理由によるのであろうか。気になるところではある。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)