writer : techinsight

【ドラマの女王】 ザッツ・エンターテイメント。『水戸黄門』

今回の【ドラマの女王】は『水戸黄門』(TBS系)。第1回のスペシャル版では、風間トオルは出てくるわ、2000年に姿を消した「うっかり八兵衛」の高橋元太郎のかわりに、「ちゃっかり八兵衛」役で林家三平(元いっ平)がレギュラー陣に加わって「どぅも、すいません。」とか言ってみたり、松尾芭蕉がマチャアキだったりと、もうめちゃくちゃ。30年来のファンだけど今回の黄門様にはなんだかなあって思ってしまう記者。けど、そのエンターテイメント性には脱帽してしまう。

里見浩太朗の黄門様もだいぶ慣れて来た『水戸黄門』。テレビ朝日『メイド刑事』では、無愛想な福田沙紀をニッコリさせるご主人様を演じている原田龍二の助さんと、合田雅吏の格さんのパワーバランスは相変わらずビミョウ。予定調和の長門裕之や、二代目風車の弥七(やしち)の内藤剛志と、由美かおるのお娟の入浴シーンは健在。黄門様一行と偶然町で居合わせた「うっかり八兵衛」の高橋元太郎のゲスト出演に喜んでいたのもつかの間、「ちゃっかり八兵衛」役で林家三平(元いっ平)が違和感なく同行。去年は「あんどーなつ」では小朝が語り、兄の正蔵が出ていたパナソニック劇場(シアターか)。林家一門のまわりもち枠アリか。この兄弟、実は落語よりも演技の方が上手かったりして。

磯山さやかに代わり、初回から数回、町娘のお千代(三津谷葉子)が旅のお供をする道中に、俳人・松尾芭蕉の堺正章と、弟子・河合曽良(田宮五郎)が時折姿を見せる。ビックリしたのが、風車の弥七(やしち)の内藤剛志が芭蕉一行を“自分の同じ出身”の「伊賀忍者」と爆弾発言!なるほど芭蕉のマチャアキ、やたらと殺気だっている。こち亀・香取の『孫悟空』(フジテレビ)では老子かなんかだったよね?もはや芸能界でも雲の上の人になりつつあるということか。

まったくもってエンターテイメント性を考えつくしたキャストで送る『水戸黄門』第40部。さすが再放送もゴールデンタイムのニュースに勝つ視聴率を誇るだけあって超魅力的な番組である。黄門様一行が旅に出て →町娘や農民が困って →弥七が風車を飛ばし →お娟が風呂に入る。 →ひともんちゃくあって →助さんと格さんのキメゼリフと印籠を出し →(みんなひれ伏し)一件落着する。毎週これを繰り返しているだけで高視聴率、大人気を半世紀近くも続けているお化け番組『水戸黄門』。スゴイとしか言いようが無い。

黄門様は代わろうと、ずっと続けてほしいところである。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)