イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】あれだけ愛した元妻ジェシカ・シンプソンとの復縁を、ニック・ラシェイが考えないワケ。

ジェシカ・シンプソンは先日、NFL人気QBと破局した。その原因はマメ男である元カレ、ジョン・メイヤーから入ったメールかとも言われている。そのような中、元夫のニック・ラシェイも最近恋人と破局していたことから、二人の復縁を期待する声は高まるばかり。だが渦中の元夫ニックには、全くその意思はないようだ。

ニック・ラシェイは今、 “是非あのキュートな熱愛カップルに戻って欲しい。ジェシカを幸せに出来るのはニックだけ” といったファンの要望の声にも関わらず、その気にはなっていない。この度米芸能誌「People」の取材に、彼はこのように発言している。

「ジェシカが(トニー・ロモ)と破局したことは知っている。頑張って乗り越えて欲しいね。いつも彼女の幸せを祈っているよ。ここ2年間、彼女とは全く話していないんだ。これ以上、何をどう話せばいいんだい?」

「(ヴァネッサ・ミニーロと破局し)僕も今、それなりに成長したよ。ビジネスの世界において、そして人間関係において、いろいろな事を学んだと思っている。どんな体験も人生には大事だね。苦しみを味わって、それを乗り越え人間が大きくなるって感じるよ。」

ニック・ラシェイ(35)とジェシカ・シンプソン(29)は、10年ほど前、当時大人気であった白人R&Bグループ「98°」の前座を、さほど売れていなかったジェシカが務めたことで知り合った。

ジェシカのデビュー・アルバム『Sweet Kisses』は高セールスとなったが、特に、当時すでに恋人となっていたニックとデュエットしたラブ・バラード “Where You Are” が大ヒット。2002年秋、ジェシカはまだ22歳という初々しさであったが、この熱愛カップルはついに夫婦となった。

だがその後、「98°」は活動休止宣言となりニックは活躍場所を失った。そしてジェシカもアルバム “Irresistible”のセールスが振るわなかった。そんな彼らが芸能界から消えてしまいそうになるのを救ったのは、ステージ・パパの代表格とも言えるジェシカの父、ジョー・シンプソンであった。

ジョーは、リアリティ番組『Newlyweds/新婚アイドル=ニックとジェシカ』 への出演を提案し、それが爆発的に当たった。ただしこの番組こそが、ジェシカに対するニックの愛が冷めて行くきっかけとなってしまったのだ。

うぶで純粋なジェシカの、甘えたりすねたりといった素直な愛情表現が評判になり、二人の生活には遠慮なくカメラが置かれ、つまらないケンカも世間にさらし、セクシーな気分になり抱擁シーンになっても、カメラの向こう側から義父のジョーが見守り、時には演技に口出しもした。

その様子はメディアを通じて世間にも知れ渡り、それでも父親だから気にならない、楽しめるというジェシカとは対照的に、ニックは周囲に “やってられないよ” と不満を漏らすようになっていた。 彼はジェシカを心から愛していたが、ジェシカは彼の妻であると同時に、父ジョーのお人形でもあった。

ニックはその番組終了後、またもや仕事に恵まれず、一方ジェシカは2005年には『The Dukes Of Hazzard』で映画初出演を果たし、しかも大ヒット。音楽活動も順調であり、ニックとの生活は加速的にすれ違いが増え、ついに3年間で結婚生活は終わりとなった。

だが、一見ニックが気の毒にも見えるこの離婚劇で、実は彼こそが予想外に世間から妬まれる存在となってしまう。交際時から結婚当初まではニックの稼ぎの方が断然高かったため、ニックは “オレがジェシカを食わせていく” といった男っ気ゆえ、結婚前にプレナップ(万が一を想定しての財産分与の取り決め)を交わしていなかったためである。

離婚時にはジェシカが蓄えた財産の方がはるかに上回っており、50/50という財産分与方法に従えば、ニックこそ濡れ手に粟、離婚でずいぶん得をすることになる。そこでジェシカの父ジョーは娘の財産を守ろうと、ニックに権利を放棄するよう威圧し続けたと言われている。

「98°」時代、“My Everything”というニックがジェシカのために捧げた曲があり、その美しさは今でも私の中のR&Bラブ・バラード10傑の上位を動かない。

ニックのタレント生命を救ってくれた元義父への恩義を感じることはあっても、ジェシカとの再婚で再びジョー・シンプソンの家族となることは、男の意地とプライドをかけ、どうしても受け入れることは出来ないであろう。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)