writer : techinsight

【ドラマの女王】“ROOKIES男子”が束になっても勝てない“タッキー”の魅力。『オルトロスの犬』

今回の【ドラマの女王】は『オルトロスの犬』(TBS系 滝沢秀明主演)。夏になると量産される、いわゆるオカルト物のジャンルに入るタイプのドラマ。なにやら大げさなギリシャ神話的な題名がついているが、これってやっぱり『デス・ノート』からくるブームが続いているのだろうか、「R00KIES」で汗臭い男をたくさん集めて成功したTBS。涼しい顔したタッキーと錦戸亮のイケメン二人でどこまで勝負できるか。

『スマイル』(松本潤、新垣結衣 主演)惨敗の記憶が薄まった頃を見計らって始まった『オルトロスの犬』。エヴァよろしく網目のミミズばれに苦しむ人や、タッキー、錦戸の不思議な能力など、地味な『スマイル』とは比べ物にならないくらいハデな演出が続く。でも『魔王』同様、殺伐としていて何のメッセージ性もないドラマ。脳みそにシワを刻みたいなら『スマイル』の方がまだマシだ。

前半、30分以上「悪魔の手を持つ“天使”」手を触れるだけで、“人を殺せてしまう”高校の国語教師・碧井涼介(錦戸亮(NEWS・関ジャニ∞))の殺人?の経緯と、シングル・マザーの刑事・長谷部渚(水川あさみ)の、女子大生不審死についての捜査を追う。『羊たちの沈黙』のクラリスばりの水川。役柄とイメージは合っている。

更に刑務所でエロ看守・杉本(六平直政)と、しばらくやりとりした後に、やっとタッキーのいる牢獄へと向かう渚。ここまででスタートしてから約40分。はやくタッキーを出せ!タイトルの「オルトロス(Orthros)」はギリシャ神話に登場する「二つの頭を持った犬」の事。カリオストロじゃない、念のため。

やっと出てきたタッキー。もったいぶって顔をハッキリ見せない。いくらなんでもやり過ぎ、主人公でしょ?こっちは錦戸の役の反対で、「神の手を持つ“悪魔”」の竜崎臣司(滝沢秀明)。殺人の罪で服役している彼は触れるだけで“他人の体の傷を癒す”不思議な能力をもつ。これって、『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』のキムタクのもつ能力と同じ。またパクリか。

第一回にして、主演のタッキー出演時間トータル10分程度?って少なすぎ。ドラマラスト、やっとハッキリ見えたタッキーはやっぱり美しくもったいぶった分、何かありがたい感じが・・・・・。今回は“悪魔要素”も入り、「妖しい美」まで加算されている。どこまで顔でひっぱるつもりだよ。

NHK大河『義経』(2005年)以来、久しぶりの連続ドラマ出演の滝沢秀明。タッキーは露出度は低くとも「おば様向け舞台」でガッポリ儲けていて、「大好きだから」という理由で今では仕事のジャンルもすっかり違った今井翼を意地でも手放さない。白くなまめかしいその魅力は別格。他のジャニーズ・タレントとは“何か一線を引く”謎めいアイドルだ。「R00KIES」男子が束になってかかっても、かなわないオーラがある。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)