先月末に起こった米ウィスコンシン州のとある保育施設で10歳少女が生後6か月の男児を殺害した事件は、各メディアで報じられると全米を震撼とさせた。このほど被害者となった男児の父親が、事件後初めてメディアに悲痛な心情を吐露した。『abc13 News』『Inside Edition』などが伝えている。
10月30日、ウィスコンシン州チッペワ・フォールズ西部ウィートンにある認可保育施設で、何らかの事情により親元から引き離され、保育施設経営者のもとで暮らしていた10歳少女(名は公表されず)が、施設に預けられていた生後6か月のジャクソン君を抱っこしている途中で落としたことからパニックになり、泣くジャクソン君を黙らせようと故意に頭を踏みつけ殺害するという痛ましい事件を起こした。
第一級殺人罪で起訴された少女は、両親に伴われて11月5日に裁判所に出廷。傍聴席には、被害者ジャクソン君の父親ネイト・ライドルさん(37歳)も参加していた。事件当日、施設側から連絡を受けたネイトさんはすぐに駆けつけたが、容態の深刻さが不確かな状態のまま病院へ同行したという。一時は回復へと向かっているように見られたジャクソン君だったが、やはり少女から受けた傷が致命的となり容態が急変、11月1日に病院で息を引き取った。
ジャクソン君の死後、初めてメディアの取材に応じたネイトさんは、沈痛な面持ちで辛い心情をこのように語った。
「医師らは、息子の心臓が停止した時のことを私に話してきました。回復すると信じていただけに、不意を突かれ悲しみが一気に押し寄せました。身内に2、3通のメッセージをして、息子はもう助からないだろうということを伝えましたが、あまりにも辛すぎてその場で泣き崩れてしまいました。裁判所で少女の姿を見た時、まだ10歳の子供ではあっても紛れもなく息子を殺した殺人犯なのだと実感し、傍聴席では震えが止まりませんでした。大切な息子の命を奪われた私としては、やはり10歳といえども手錠をかけられて然るべきだと思う気持ちがあります。少女は犯罪者なのですから。」
法廷では、少女が深刻な情緒障害を抱えていることが明らかになった。審問後、手錠をかけられた少女が連行される時、