お笑いコンビANZEN漫才のみやぞんと言えばバラエティ番組で活躍する姿に「いい人そう」「いつも笑顔」という声が多く、その人柄が魅力のひとつとなっている。12月8日に放送されたバラエティ番組『『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)ではそんな彼を特集した。みやぞんがキックボクシングや高校野球でずば抜けた身体能力を発揮したり、ギターを独学でマスターしたことなどを取り上げるなか、彼がそのように育った根本に母親の存在があることが明らかとなる。
中学時代にはすでに身体能力が高かったみやぞん、テニス部に入部しほどなく先輩と試合して負かすばかりか、テニス歴10年の顧問の先生にも勝った。先生が「教え子に負けたのは初めてだよ、なんでお前はそんなにうまいんだ」と兜を脱いだところ、彼はラケットを高々と掲げて「天性だっ」と返した。するとその後、2歩歩くと足の骨が折れてしまう。足首が逆を向く複雑骨折だったが原因は分からない。みやぞんは当時を回想して「調子に乗りましたね」「それからそういうことを言うのを止めようと思いました」と明かす。
骨折によりしばらく自宅から出られなかったみやぞんは、母親が置いていたギターを未経験ながら手に取って弾いてみた。するとその音を聞きつけた母が「上手じゃない!」「かっこいい」と褒めてくれ、やる気になった彼はテレビでミュージシャンがギターを弾くのを見て独学でマスターしたという。そのように母は前向きな発想で彼の才能を伸ばしてくれたのだ。
みやぞんは5人きょうだいの末っ子だ。母は早くに離婚して彼らを女手ひとつで育てた。みやぞんも物心がつくと家計が厳しいとは気づいたが、姉がペットの代わりに箱のなかにネジを置いて「ランラン」と名づけて可愛がっていたのを見た時は、「これはきっと貧しいな」と肌身で感じる。それでも笑顔を絶やさぬ母のおかげで家族はいつも楽しく過ごせた。
たとえばみやぞんの誕生日に、母は「今日はお母さん作っちゃった!」と大皿に山盛りとなった“ほうれん草のおひたし”にローソクをたて、バースデーケーキ代わりにして「特別な日だからいっぱい食べてね」とお祝いしてくれ、子どもたちも喜んで思う存分ほうれん草を食べていた。
番組がみやぞんの母に依頼したアンケートでは、子育てについて「母子家庭で生活するのもやっとでしたが、子どもたちを喜ばせるためにいろいろ工夫しました。考え方ひとつで悪いことも楽しいことに変わる、そんな風にプラス思考で、家の中が明るくなるように心がけました」と答えている。
また、みやぞんが国語のテストで0点をとって落ち込んでいると、