日本の商船大学では女子学生の数もやや増えてきているというが、中国ではまだまだ男子学生が主流である。この上海海事大学も例外なく“99%”男子校である。100%ではないその理由は、実は女子学生が1名在籍しているということ。この大学にはまさにマドンナが存在するのだ。紅一点の女子学生として、とても大切にされているその様子に「男子ばかりの大学に入学するのも悪くない」という声が集まっているようだ。
上海海事大学(旧・上海海運学院)の海洋工学部。2015年に大学側が応募方針の転換を図り、男子ばかりであった学生の中についに女子が入学することになった。男子280名の中に敢えて飛び込もうとした女子は数名いたが、合格したのはWu Xunさんたった1人であった。女子トイレや更衣室はどうするのか? 性的な関心も露わにいやらしい視線も多々投げかけられるのか? そんなことを想像すると彼女の学生生活はきっと居心地が悪いに違いない。しかし今、そんな大方の予想を覆す数枚の写真が中国のSNSで大きな話題となっている。
中国軍を意識したスタイルが伝統だというこの大学は、学生たちに海軍さながらの制服を着用させ、軍の歌を覚えさせ、宿題も大量に出すうえ、早朝から演習を行っている。生半可な心がけではドロップアウトは必至という中、Wuさんの向学心と真剣さは教官を感動させ、周囲の男子学生たちにとても良い影響を与えているという。
そんな中で男子学生280名は5月13日、キャンパスでWuさんのために誕生パーティを開催した。大声で“ハッピーバースデー”の歌を斉唱し、ケーキを用意してお祝いしたという。169cmのスレンダーなボディに大きな瞳と長い黒髪。男子学生は誰もが心の中で「Wu Xunさん、あなたがいてくれるから僕はこのキャンパスライフが楽しいんだ」と思っているに違いない。
この話題はSNSで徐々に拡散。ネチズンの中には「この男子学生たち、下心がみえみえだ」「もしも彼女がブスだったら誰も誕生日パーティなんて考えないだろう」などと意地の悪いコメントや、Wuさんに「注目を浴びすぎるのも良し悪しだな」と警鐘を鳴らす者も。「だって教官も男子学生も、皆が無意識のうちに君の姿を目で追っているはずだよ。君が授業をサボッたらすぐにバレちゃうね」だそうだ。
出典:http://shanghaiist.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)