動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)がこのほど公式ウェブサイトを通じ、ノルウェーのある動物園に激しい怒りをぶつけた。見学者もいる中、生きたシマウマをいきなり斬首しトラの餌にしていたことがわかったためだ。
問題の動物園は、ノルウェー最南端のクリスティアンサンにある「Kristiansand Dyrepark」という遊園地もある動物園。飼育員が行ったシマウマの斬首をある見学者が偶然にも撮影してFacebookに投稿し、子供たちも凍り付いた表情でそれを見守っていたことから波紋が広がった。園のスポークスマンはその後、「そうした行為はありました。シマウマの個体数が増えすぎたことが原因ですが、トラが動物の新鮮な生肉を食べるのは自然なこと。隠すことではないはずです」と述べている。
ノルウェーのメディア『nrk.no』などが伝えたその記事を引用し、「見学者の気持ちを無視したあまりにもむごい行為。人が斬首しておきながら自然界のドキュメンタリーだ、動物界における真の姿の教育だなどと言うのは許し難い」と断罪しているのは、“ANIMALS ARE NOT OURS(動物は私たちの所有物ではない)”のキャッチフレーズでおなじみの動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)であった。
園内の個体数が過剰になると、健康であっても動物たちが殺処分となることはあるが、PETAによればヨーロッパの動物園全体で年間3,000~5,000頭(匹)が人為的に殺されているとのこと。一方で、シマウマが動物園での繁殖に成功すること自体がとても珍しいため、個体数調整という考え方は不自然だとしている。シマウマは人気の動物であるだけに、いきなりの斬首という不快すぎる行為に見学者が混乱、あるいは激怒したことは言うまでもない。
デンマークの「コペンハーゲン動物園」では2014年、健康であったものの近親交配の傾向をみせている2歳の雄のキリン「マリウス」がボルト銃で安楽死となり、幼い子どもを含む大勢の見物客が見守る中、その死骸をライオンに餌として与えて世界中から批判が殺到していた。
出典:http://www.petaasia.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)