クリスマスに生放送された『ミュージックステーションスーパーライブ』では42組のアーティストが登場してパフォーマンスを繰り広げた。そんななかで異彩を放ったのが約1年ぶりのテレビ出演となるBABYMETAL、そして紅白出場も決定しているX JAPANだ。この2組のステージは迫力あるヘヴィメタルサウンドで会場の空気を変えていた。
12月25日(金)の夜およそ4時間に渡り放送された『MUSIC STATION SUPERLIVE 2015』(テレビ朝日系)の中盤にBABYMETALが登場。今年は十か国を回るワールドツアーを成功させて海外でも評価が高い「3人組“メタルダンスユニット”」と紹介された。メインボーカルのSU-METALとスクリーム(合いの手や掛け声的な役割)担当のYUIMETAL、MOAMETALがメンバーではあるが、世界がその実力を認めるバックバンド“神バンド”の存在を抜きにBABYMETALは語れまい。
アイドルのようなルックスの3人だが、ボーカルとダンスの完成度はアーティスト並みだ。神バンドによるヘヴィメタルサウンドと彼女たちのパフォーマンスが融合した時にBABYMETALならではの魅力が引き出される。それは“アイドル”や“ヘヴィメタル”という概念を超えており、敢えて表現すると“メタルダンスユニット”になるのだろう。「ファンの間では“BABYMETAL”という新しいジャンルを確立した」と見る向きもある。昨年のワールドツアーではレディ・ガガのオープニングアクトを務め、彼女から「あなたたちの音楽が好きだから、これからも頑張ってね」と激励されたそうだ。また、ロンドン公演にはX JAPANのYOSHIKIが来場するなど大御所からも注目されている。
この日、そんなBABYMETALが『ギミチョコ!!』を披露すると、神バンドの迫力あるサウンドと3人のパフォーマンスに見入って、手拍子もままならない観客も見受けられた。BABYMETALのファンならばノリかたも分かるだろうが、初めて目の当たりにする人には衝撃だったらしい。
一方、ライブのトリを務めたX JAPANはサンタ姿となって『BORN TO BE FREE』を演奏すると、サンタの衣装を脱ぎ捨てて『X』を20年ぶりに披露。間奏でボーカルのToshlが「オン、ベース!HEATH!」とメンバー紹介をするなかでTAIJIとHIDEの名を呼び2人の姿が映し出された。まるでX JAPANのライブ会場かと思われるほど観客もヒートアップ。“X”ジャンプと「We are “X”」の掛け声で盛り上がった。
観覧客が目を見張ったBABYMETALのステージと、会場全体を沸かせたX JAPAN。反応はそれぞれで違うが今回のライブを引き締めた2組と言えそうだ。
BABYMETALは2016年4月2日にイギリス・ウェンブリーアリーナでのワンマンライブを開催、それを皮切りにワールドツアーをスタートする。ウェンブリーアリーナで日本のアーティストがライブを行うのは、同地にて2016年3月12日にコンサートイベントを開催するX JAPANに次いで2組目となる。そのX JAPANはドキュメンタリー映画『We Are X』が米国サンダンス映画祭のワールドシネマドキュメンタリー部門受賞候補作品となり、2016年1月23日に世界初公開されることが決まっている。日本ヘヴィメタル界の大御所と新鋭、どちらも舞台は世界規模だ。
※画像1枚目は『twitter.com/YoshikiOfficial』のスクリーンショット、2枚目、3枚目は『Yoshiki yoshikiofficial Instagram』より。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)