スウェーデンの大病院に性犯罪の被害にあった男性のための救済センターが誕生し、世界でも例がないとして大きな注目を集めている。欧州ワースト1のレイプ大国と言われるスウェーデン、なんとしてもその汚名を返上したいところである。
スウェーデン・ストックホルムにある国内最大規模の病院「Sodersjukhuset(ストックホルム南総合病院)」に、このほどある特別な施設が誕生した。性犯罪の被害にあった男性が駆け込めるような救済センターである。ヨーロッパ諸国の中でスウェーデンが“ワースト1のレイプ大国”という悪いレッテルを貼られていることに頭を抱えていたスウェーデン全国犯罪防止協議会(Swedish National Council for Crime Prevention)が、そうした男性向けのセンターも早急に必要と訴え、複数の政党がそれを支持したという。
女性や未成年の少女のためのセンターはすでに開設されて年間平均600~700人の被害者のケアにあたってきたが、この国では男性からの性的暴力に関する被害届が2014年には370件ほどと増加傾向にある。クリニックは24時間オープンし、プライバシーや相談内容などは秘密厳守で利用料金は無料。ただし性的犯罪は全国的に発生しており、被害者への心身両面のケアは迅速に行われる必要がある。こうしたことから今後は地方でも同じような取り組みが期待されるという。
ちなみに『BBC Radio 5 Live』は先月、イギリス全土の小中学校で性的暴行事件が多発していることを伝えていた。把握されているだけでも過去3年に5,500回を超える性暴力の被害届があり、強制わいせつ行為が約4,000件、強姦が600件以上。13歳未満の被害者が1500名以上おり、加害者・被害者ともに5歳というケースまで報告された。
※ 画像はthelocal.seのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)