『高知×鳥取 まんが王国会議2015 in AKIBA』が25日、東京・秋葉原にて開催された。高知県出身の声優・島本須美、漫画家・窪之内英策氏、鳥取県出身の声優・下田麻美、漫画家・アダチケイジ氏が登場し、まんがを通して高知県と鳥取県の魅力について存分に語った。
高知県と鳥取県はともに以前からまんがによる地域振興に取り組んできた。2013年には両県で『まんが王国友好通商条約』が締結しており、毎年秋に開催されてきた同イベントも今年で3回目になる。
高知出身の漫画家には『アンパンマン』やなせたかし氏、鳥取は『ゲゲゲの鬼太郎』水木しげる氏や『名探偵コナン』青山剛昌氏がおり、両県とも空港の名称をまんがに関連したものにするなど、ともにまんが王国にふさわしい県なのだ。イベント初登場の鳥取出身のアダチ氏も「青山(剛昌)先生は大スター。枕を向けて寝られない」と尊敬の気持ちを述べると「枕は向けてもいい」「先生面白い~」と周りから突っ込みが入った。また高知出身の窪之内氏は「(まんがの)賞でダブル入選をいただいて、そのときのもうひとりが青山剛昌さんだった」と明かし、皆が驚く中「不思議な縁で」としみじみ振り返っていた。司会の吉田尚記アナ(ニッポン放送)も「高知と鳥取とつながりがありましたね」と感じ入っていた。
ほかにも高知と鳥取のつながりがある出演者がおり、『ルパン三世 カリオストロの城』クラリス役、『風の谷のナウシカ』ナウシカ役、『それいけ!アンパンマン』しょくぱんまんなど数々の著名作に参加している声優・島本須美は、出身は「高知の風の谷です」と挨拶したが、夫は鳥取出身だという。その島本が高知県の観光特使に就任することになり、ステージで委嘱状交付式が行われた。高知県文化生活部長・岡崎順子氏より委嘱状と特使の名刺を受け取った島本は、「人情に厚くて自然に恵まれているところ。高知市内には坂本竜馬が泳ぎを覚えた川があります。嘘をつくのが苦手なのが土佐人気質。人間がさっぱりしていて見たまんまなので分かりやすいと思います。いい人ばかりですので、ぜひ高知に遊びに来てください」と高知の魅力とともに呼びかけた。
その後はアイドルグループ『SUPER☆GiRLS』から、ハロウィン用にピエロの仮装をした宮崎理奈と前島亜美が参加し、お絵描き伝言ゲームに挑戦したり、アダチ氏と窪之内氏がステージで絵を描くライブドローイングなどで集まったまんがファンを楽しませた。
イベントの最後にはアダチ氏が「鳥取の役に立てればと恥ずかしながら出てきました。高知の人は温かかった。これからは共同戦線で行きましょう」と穏やかに語り、島本は「まんがもアニメも、その時代に必要なことを分かりやすく若い世代に伝える媒体であり、心を打ち、何か考える力を育てているものだと思う。まんがにもアニメにも素敵なものがいっぱいあります。これからも両方の県を応援していきたい」と結び、イベントは幕を閉じた。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)