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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】進学校成績トップの女子高生、医大受験も「0点」。エジプトの腐敗しきった教育現場。

国際人権擁護団体が注視している問題のひとつに、暴力的で男尊女卑、かつ贈収賄を伴う腐敗しきった体質がいまなお続くエジプトの教育環境がある。そんな中で起きたこのたびの女子高生による医大「不合格」事件。採点における不正が強く疑われて文部省に調査を依頼したところ、確認したが間違いはないという回答であった。組織ぐるみの不正があった可能性も指摘されている。

向学心が非常に高く、医師になることを夢見ていた女子高生が「あまりにも悔しいです」と涙を流しながら英『BBC』とのインタビューに応じたことで発覚したこの事件。屈指の進学校でトップの成績を誇っていたマリアム・マラクさんはこのほど医大に進むべく最終試験を受けたが、上出来との自信にもかかわらず結果は不合格。しかも7科目すべてが0点であったという説明に、ショックで倒れ込んでしまったという。

自分たち一家がエジプトの中ではマイナーなコプト教徒(キリスト教の一派)であるという理由から、差別や弾圧を受けたのではないかと悩むマリアムさん。家族は激怒して採点において不正がなかったか文部省に調査を依頼したが、「間違いない」とあしらわれてしまった。ただし彼女の兄のミナさんはこの国の教育機関の体質は腐敗しきっているとして、採点時にマリアムさんの答案用紙が故意にすりかえられていた可能性を強く疑っている。

Facebookやメディアでこの件について涙で訴えたマリアムさんには今、国内外で大変な数の支援者が味方している。テレビカメラの前で、マリアムさんが難しい問題に解答をすらすらと記入していく姿も中継されると、「彼女の今後に期待し、教育費用を全面的に援助する」と申し出る富豪まで現れたのだ。こうした動きについにエジプトのイブラヒーム・メフレブ首相が家族と面会し、事実関係の調査を行うと約束してくれた。再試験が必要とあればマリアムさんも喜んで臨む姿勢をみせており、事態は必ず良い方向に展開していくものと期待されている。

※ 画像はbbc.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)