インドに古くから伝わる宗教の祭の中には、一般人には耐えられない痛々しい修行を求めるものも多い。毎年この時期に行われる「ウルス祭」で男性たちが行う“目の串刺し”もそのひとつではないだろうか。
この画像は英メディア『metro.co.uk』が伝えているその記事のスクリーンショット。聖なる男たちが自らの手で目や体に串をさすという、信じがたい修行を公開する「ウルス祭り(Urs Festival)」がインド・ラージャスターン州アジュメールで今年も盛大に開催された。
そこではスーフィー(清貧な行いを続ける聖なる者)を名乗る男性らが鋭い串や刃物を手に登場。まずはおもむろに目を見開き、眼球をえぐるかのように串やナイフを突き刺してみせる。ほかにも自分の頬をナイフで刻む者、刃物で自分の背中で傷つける者など次々と拷問のような修行が展開されるのだ。大観衆を前にして行うためアトラクションのような錯覚を起こしてしまうが、本人たちにとっては自我の滅却を目指す厳しい修行だそうだ。
スーフィズムとは自我を滅却して神と合一することを目指すイスラム教の神秘主義哲学のことで、スーフィー(聖者)は死によって神アッラーと合一すると考えられている。「ウルス祭」は800年近く前に他界したスーフィー聖者ムイーヌッディーン・チシュティー氏の命日にあわせ、毎年この時期に6日にわたり開催されている。
※ 画像はmetro.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)