“たかまつなな「東大大学院合格」”と28日に報道されると、ニュースサイトには多くのコメントが押し寄せた。祝福の声もあるが、ほとんどは「学部入試は難関だが、大学院は簡単に入れる」というものだ。たかまつはこのような批判をどう思っているのだろうか。
たかまつなな(21)は教育熱心な両親のもとで幅広い知識を学べる環境に育ち、小学生の頃は環境問題に興味を持っていたそうだ。中高はフェリス女学院で学び、中学時代は読売新聞子供記者団に入り記者として活動、高校時代には平和大使として国連大使を務めジュネーブ軍縮会議にも出席している。
そんな彼女がお笑いの世界を目指すようになったきっかけは、爆笑問題の太田光にあった。ある日、書店で手に取った中沢新一氏の本に、太田が提言するユニークな政策があり“なんて素晴らしい学者さんなんだろう”と感動。バラエティ番組を見たことが無かったたかまつは、彼が何をしている人物なのか全く知らず調べてみることにした。そこで“お笑い芸人”という職業を知り、「自分の進むべき道はこれだ!」と心に決めたという。
それからの彼女は“社会問題を語れるお笑い芸人”を目標にして、一直線。中学3年の時には吉本興業主催のお笑い大会『ちびっこ漫才グランプリ』にトリオで出場し、決勝進出。高校生の時には高校生お笑いNo.1を決める『ハイスクールマンザイ』や『笑顔甲子園』に出場、さらに『漫才台本甲子園』にも応募し、いずれも優秀な成績を収めている。“お笑いに学問は必要なのか”と悩んだ時期もあったものの、見聞を広めるために進学を決意し慶應義塾大学総合政策学部に入学する。そして今年、慶應に在学しながら東京大学大学院情報学環教育部に合格したのだ。
“お笑いを通して社会問題を発信したい”という中学時代に抱いた夢を実現するため、努力を重ね邁進してきたたかまつ。昨年後半は大学院への進学に向けてテレビ番組等への出演は減ったが、単独ライブや毎週土曜日にネタ動画を公開するなど地道な活動は続けていた。今回の東大大学院への進学も将来を見据えてのことであり、ただの話題作りでないことは彼女のこれまでの経歴から一目瞭然である。
しかしニュースサイトのコメント欄には、「学部入試は難関だが、大学院は簡単に入れる」「大学院は“大学受験”じゃない」「修士や博士課程が無いだろ」などといった批判が山のように寄せられている。中には「慶応だってAO入試だろ」というものまであるのだ。
だが、それでへこたれる彼女ではない。『たかまつななオフィシャルブログ「お笑いジャーナリストへの道」』で“東大合格に批判の嵐でございます”と題し、大学院を目指した理由を「ご覧あそばせ!」と自身のYouTube『たかまつななチャンネル』【衝撃の結果】東大を受験してみた!を紹介している。目標に向ってひたすら突き進むたかまつななは、純粋で強く逞しいのだ。
※画像はYouTubeのサムネイル。
(TechinsightJapan編集部 みやび)