エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】YUKIの『JOY』誕生のいきさつ。作曲者が明かす彼女の言葉「この曲を10年待ってた」<動画あり>

YUKIのヒット曲『JOY』を作曲したミュージシャン・音楽プロデューサーの蔦谷好位置が、テレビ番組で楽曲誕生のエピソードを明かした。今ではYUKIをはじめエレファントカシマシ、Superfly、ゆずなど数々のミュージシャンの楽曲に関わる彼だが、その始まりはYUKIとの出会いだったという。

YUKIが2005年にリリースした9枚目のシングル『JOY』は、YUKIが全身黒タイツのダンサーと独特なダンスを踊るPVが話題となった。バンド・JUDY AND MARYが解散してソロとなった彼女はこの楽曲でメディア露出が増えたという。

その『JOY』を作曲(歌詞はYUKIと共作)した蔦谷好位置(つたやこういち)が4月5日の『心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU』(日本テレビ系)に出演した。

彼はバンド・CANNABISで一旦はデビューしたが2003年に解散している。売れなかったのがその原因だが、「そうとう生意気だった。いろんな人に失礼なことを言ったので一切お金が入らなくなった」というから素行にも問題があったようだ。

解散後も彼は「音楽の仕事だけをしよう」と決意して、それ以外のアルバイトはせずにキャバクラでピアノを弾いたりして食いつないだ。「パンの耳をタダで貰える店で手に入れて食べていた。最終的には2000円しか持っていなかった」という状況である。そうした生活を続けながらも、ミュージシャンとしての再起を果たそうといろいろな業界関係者から名刺をもらい電話してデモテープを送ったが、「誰だお前!?」と相手にしてもらえない。

ところがある日、転機が訪れた。「コンペというシングル曲を決める話があって、それにデモテープを出したら『私はこの曲を10年待ってた』と言ってもらえた」と彼は当時を振り返る。それがYUKIだった。そして、デモテープに入っていた曲こそ後の『JOY』になるメロディーだ。

『JOY』は当初、YUKIの再始動第一弾シングルに予定されていた。彼女のこだわりから歌詞の変更なども行われて後に9枚目シングルとしてリリースされ、前述のようにYUKIのテレビ出演が増えるきっかけとなった。

蔦谷好位置はYUKIの8枚目シングル『ハローグッバイ』から数々の楽曲で関わっている。YUKIも彼の音楽性を「ビートルズっぽい」と表現しており、「彼と出会ってたくさんの名曲が生まれた」というほど信頼している。

番組で、『JOY』にまつわるエピソードを語った蔦谷好位置は、「今でも、YUKIさんに会うとあの時の自分に戻ってしまいますね」と懐かしそうに笑って「パンの耳からやっとバターが塗れるようになった!」と彼女に感謝を伝えた。

※画像はYouTubeのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)