2008年に大ブレイクしたネットブックは今でも健在だが、iPadの発売に伴い、ネットブックはネットブラウジングやメール端末としてはやや重すぎ、ビジネス用ノートPCならば値段がほとんど変わらないエントリーフルスペックノートが発売され、その立ち位置が微妙になってきた。
しかし、工夫次第でネットブックは持ち運び以外にもさまざまに活用できる。本連載では10回に渡りネットブックまたは中古ノートPCのフル活用方法を紹介していきたい。
メインマシンがハイスペックであっても、常時起動させておくと意外にリソースを消耗するタスクがある。たとえばiTunesである。
音声再生だけならそうでもないが動画再生をさせると、他のタスクの足を引っ張ることになる。
こうしたタスクは、ネットブックに任せることにする。そのほか、次のようなタスク(アプリケーション)が相応しいだろう。
○Craving ExplorerによるYou Tubeなどの連続変換ダウンロード
○トレント・クライアントによる、ファイルダウンロード
○ネットラジオや通常のラジオの録音
○特に急がない動画のエンコード
○パーソナル・アプライアンスUTMとして仕立てる
動画エンコードは、ハイスペックPCで処理すれば数十分で終わるが、それ相応のCPUパワーを食うので、他に重い処理をさせているときの同時作業は難しい。
しかし、「明日までにできあがっていればいい」というような作業なら、ネットブックに任せておけば、メインマシンはゲームなど他の重い作業に従事させることができる。
今回は、まずネットブックをオーディオシステムとして構成するためにUSB-DAC(USB音源モジュール)を導入する。選定したのはONKYOの「ND-S1」である。
1万5000円前後と価格も安く、iPodドックが付いているのが嬉しい。iPodの音源をデジタルのままでオーディオシステムに送れるので、ネットブックが重いタスクを処理している間は、iPod内の音源やラジオを聴くことで、処理を分散できる。
光ケーブルを自分のオーディオシステムにつなげば、クリアーな音質で音源を聴くことができる。
iPhone 3Gには未対応だが、実際に接続してみると「使用できません」というアラートが出るものの、再生もPCとの同期も問題なく行えた。(次世代iPhoneについては不明)
次回はこのシステムを使って、ネットラジオと電波ラジオの録音処理を行ってみることにする。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)