writer : techinsight

今度のコラボはレールガン!仲魔と共に御坂美琴をサポートせよ!

2007年4月からサービスをスタートしている、MMORPG真・女神転生IMAGINE(株式会社ケイブ)が、今月10日、人気アニメ『とある科学の超電磁砲(レールガン)』とのコラボレーションを発表した。

真・女神転生IMAGINE(以下IMAGINE)とは、ICBMと202X年に発生した大洪水によって一旦崩壊した東京を舞台としたリアルタイムシステムのオンラインゲーム。1986年発表の伝奇SF小説『デジタル・デビル・ストーリー(西谷史氏著・イラスト:北爪宏幸氏)』の流れをくむもので、小説を軸にしてアニメやゲームなどのメディアミックス戦略展開が行われた。当時はまだ身近ではなかったパソコンという近代機器と、日本神話や悪魔というアナログな存在を融合させた世界観は、真・女神転生シリーズ(以下メガテン)として未だに多くのファンを魅了している。

一方の『とある科学の超電磁砲(レールガン/以下レールガン)』は、メディアミックス展開されているライトノベルシリーズ『とある魔術の禁書目録(インデックス)<鎌池和馬氏著・イラスト:灰村キヨタカ氏>』のスピンオフ作品で、超能力と科学に焦点をあてた内容となっている。本編であるインデックスは科学尽くしの学園と聖書・錬金術などが融合した世界観がベース。今回のコラボで登場するのは本編のヒロインでもある御坂美琴。前後編の二本立てで実施されるこのイベントには、他に、白井黒子・初春飾利の二人も何らかの形で関わってくるかもしれないというウワサもある。

長期的人気を誇るメガテンと現在人気赤丸急上昇中であるレールガンのコラボときたら、我が編集部で特集しないわけにいくまい!メガテンリアルファン世代でもあり、金子一馬氏デザインの耽美な悪魔たちにのっとられてしまっている記者は早速今回のコラボについて(その他のとっておき情報を期待しつつ)株式会社ケイブオンラインサービス部への取材を試みた。相反すると思われる要素を併せ持った世界観を軸にしている共通点を持つ両作品がコラボすると、一体どんなことになるのだろうか?対応してくれたのは、広報の高木 忍氏だ。

編集部:IMAGINEでは幅広い業種に渡ってコラボレーションしていますが、どういうことにこだわっているのでしょう?
高木氏:ただキャンペーンなどを一緒にするだけでなく、関連するアイテムを持たせて異なるポーズをとらせるなど、ゲームならではの「参加して楽しい」という要素を盛り込むようにしています。

編集部:今回のコラボについて、どういった効果を期待されていますか?
高木氏:メガテンシリーズ自体がアニメファンと対極にあるような作品ですので、今回のコラボを機に従来とは異なるファン層にもPRできるのではと期待しています。また、「科学」サイドの『レールガン』と「魔術や悪魔」サイドのメガテンとの相乗効果で、今回限りのスペシャルイベントを楽しんでいただけると思います。どちらの舞台も同じ東京ですから、そういった意味でも違和感のない世界を楽しんでいただけるのではないでしょうか。

確かに、IMAGINEのオープン当初にゲーム内で出会ったユーザーはどちらかというとリアルファン世代が多く、そこから外れた人でも殆どはライドウやペルソナといったゲームから流れてきたファンが多い。ゲーム自体、好みの別れる内容であるためそういう意味では特化したユーザーにのみ支持されている部分はあるだろう。しかし、逆に今回のコラボが元々の世界観を壊すことになりはしないのだろうか?その辺りを高木氏に伺ってみると、IMAGINEの世界観を壊さずにレールガンのキャラクターたちと絡んでいく内容となっているので、従来のファンにも納得してもらえる仕上がりになっているという。

編集部:では、レールガンファンに是非注目して欲しい部分はどこでしょうか?
高木氏:やはり、アニメという2Dの世界だったレールガンのキャラクターが忠実に3D化されている点ですね。アニメ以上にリアルになったキャラクターを楽しんでいただければと思います。ダークなIMAGINEの世界に、元気溢れる「レールガン」のキャラクター。本格的なメガテン節が効いたストーリーを、3D化した「レールガン」のキャラクターと一緒にすすめる魅力に虜になること請け合いです!

IMAGINEの既存ユーザーは、メガテンムードにどっぷりつかった「Chain of Curse(チェインオブカース)」から一転、明るく元気いっぱいのお祭りでリフレッシュできるのではないだろうか。

重い・推奨環境が高スペック過ぎるという厳しい評価があるIMAGINEだが、バランスの良い八頭身キャラや耽美な容姿を再現した幻想的な悪魔たちには定評がある。この技術でレールガンのキャラクターを再現することを考えると、ファンならずとも期待感が高まるというものだ。今回のコラボについてはネット上での反響も高く、紙面で発表された直後から「早速クライアントのダウンロードを始めた」「これは……!!」と『とある~』ファンの注目度も高い様子。このイベントを記念し、12月24日~1月28日の期間にコラボキャンペーン特設サイト (http://www.megatenonline.com/special/railgun_collabo.html)から新規登録・キャラクター作成をしたユーザーには、ゲーム内で使えるアイテム「ゲコ太のイヤリング」が配布されるので、自身のキャラクターにこのピアスを装備させてIMAGINEならではのレールガンワールドを楽しんで欲しい。ちなみに、同イベントは初心者プレイヤーでも楽しめるよう、ゲーム序盤で拠点となる第3ホームに設定されているため、全くの新規ユーザーが単独でも楽しめる仕様になっている。他にも、レールガンの制服やアイテムが登場するかもしれないので、是非楽しみにして欲しい。

コラボイベントでレールガンを楽しめるのは2010年1月14日から。それまでは、御坂美琴をエスコートするためのスキルアップと腕試しも兼ねて、IMAGINE本編をプレイしてみてはどうだろう。

さて、IMAGINEの注目ネタといえば、今回のコラボ以外にも従来のメガテンシリーズと深いかかわりがあるゲームクリエイター鈴木大司教(鈴木一也氏)による「Chain of Curse(チェインオブカース)」の実装だ。こちらは、つい先日エピソード「プチデモ」ほか2話が公開されたばかり。記者も早速プレイしてみたが、今回からストーリーにかかわりのあるNPCキャラクター(運営側がストーリー展開のトリガーとして配置しているキャラクター)が会話中でプレイヤー名前を呼んでくれたり、マルチカメラシステムで会話中の視点が切り替わるなどより臨場感溢れる仕様となっている。今後はどうなっていくのだろうか?

編集部:今回実装されたエピソードではメガテン独特の雰囲気が色濃く反映されているように感じましたが、今後の予定はどうなっているのでしょう?
高木氏:あまり明かすことはできないのですが・・・。2月にChain of Curseのエピソードの追加、それとあわせてイロイロな実装も予定しています。展開としては今月17日実装のプチデモが実は非常に大きな事件への布石であったというような・・・これ以上は秘密です(笑)

今までの試練的エピソードやお祭り的なイベントとは異なり、本来のメガテンらしさを前面に出して来たChain of Curse。先に実装されたショートクエスト「愛しき貴方へ」も鈴木氏監修というが、実はこちらの内容、原文はもっとメガテンらしさ全開の内容でR指定が必要になるほどだったのだとか。オンラインゲームというステージであるため表現の幅が制限されてしまう難しさもあるようだが、Chain of Curseではギリギリいっぱいまで独特の耽美で背徳な世界が表現されることを期待したい。

2010年、相反する要素を併せ持った世界観が軸という共通点を持った両作品のコラボで新たなIMAGINE旋風が吹き荒れることは間違いない。満を持して始動したChain of Curseや来年3月に予定されている三周年記念イベント、新しい悪魔の実装など、今後はより忠実にメガテンの世界を盛り込んでいく予定というので、今後もより進化し濃厚になるメガテンワールドから目が離せなくなりそうだ。

■画像に関するコピーライト表記
【「とある科学の超電磁砲(レールガン)」に対するコピーライト表記】
(c)鎌池和馬/冬川基/アスキー・メディアワークス/PROJECT-RAILGUN
【『真・女神転生IMAGINE』に対するコピーライト表記】
(c) ATLUS(c) CAVE

(TechinsightJapan編集部 北島要子)