米オハイオ州コロンバスに住む13歳の少年が今月12日、抗ヒスタミン剤を大量に摂取するという“TikTokチャレンジ”で命を落とした。家族は米ネットメディア『ABC 6』の取材に応じ、少年が病院で人工呼吸器につながれている写真を公開。「どうか息子の最期の姿を見て欲しい」と訴え、チャレンジの危険性について警告した。
ジェイコブ・スティーブンス君(Jacob Stevens、13)が今月6日、2020年頃から流行しているTikTokの「ベナドリル・チャレンジ(Benadryl Challenge)」に参加し、12日に死亡が確認された。
ベナドリルとは市販薬の抗ヒスタミン剤「ジフェンヒドラミン」の商品名であり、TikTokチャレンジでは通常の服用量の6倍にあたる12~14錠を摂取し、ハイになったり幻覚を楽しむという。
父のジャスティンさん(Justin)によると、ジェイコブ君は自宅でチャレンジに参加し、一緒にいた友人らがその様子を撮影していたそうだ。当時摂取した量は14錠よりも多かったとのことで、急に全身のけいれん発作を起こし、病院に緊急搬送された。そして人工呼吸器に繋がれると、6日後に息を引き取った。
ジャスティンさんはジェイコブ君が逝ってしまった12日を「私の人生の中で最悪の日だった。あの子は薬を過剰摂取したんだよ」と明かし、次のように続けた。
「医師には『もう二度と目覚めることはないだろう』と言われてね。脳幹を含む脳全体の機能が失われていた。それで『このまま人工呼吸器に繋いでおくこともできる。でも彼は決して目を開けることも、自発呼吸をすることも、微笑むことも、歩くことも、話すこともないだろう』と告げられた。私はその時、まるで時間が止まってしまったかのように感じたよ。」
息子の死後、