「特別な苗木があるんだ。買ってみないか?」と初対面の人に突然持ちかけられた怪しげな取引。マンゴーの苗木というそれを興味本位で購入した農家の男性は、自宅に持ち帰って育ててみた。するとインドでは珍しい真っ赤なマンゴーの実がなったという。実はこれ、宮崎県産の最高級マンゴーだったことが分かり、1個3万円で買い取りたいというオファーが届いた。しかし男性はオファーを断り、苗木をもとにこの最高級マンゴーを育てる大きな農園を作る計画を立てているそうだ。まるで神話のような不思議なストーリーを『VICE』などが伝えている。
インドのマディヤ・プラデーシュ州ジャバルプル市で農業を営むサンカルプ・シング・パリークさん(Sankalp Singh Parihar)は4年前、ココナッツの種を購入するためタミルナードゥ州チェンナイに向かう電車に乗っていた。
電車に揺られていたサンカルプさんは、向かいの席に座っていた男性と他愛もない会話をしていた。するとサンカルプさんが農家と知った男性は「特別なマンゴーの苗木があるんだ。2500ルピー(約3700円)で買わないか?」と提案したそうだ。
ちなみに都市によって差はあるものの、インドの物価の目安としては500mlの水が10ルピー(約15円)ほどである。これと比較すると“特別な苗木”はかなり高価だったようである。
サンカルプさんはその値段もさることながら、初めて会った人から持ちかけられた何とも怪しげな取引を訝しんだ。それでもサンカルプさんは、