イギリスのワイト島には、げっ歯類の一種である野生のヨーロッパヤマネ(hazel dormouse、以下ヤマネ)が見られる。同じ種子や果物を食べるハイイロリスがいないことやヘッジロウ(低木で作られた垣根)が多いことから数多く生息しているが、このほど自宅の庭にセットしていた鳥用の給餌器の中でぷっくりと太ったヤマネが閉じ込められているのを住民が発見した。その姿がSNSで拡散されると「長いロックダウン後の姿だ」など驚きのコメントが相次いだという。『The Sun』などが伝えている。
英ワイト島ヴェントナー在住の元銀行員シェリル・ヒューインズさん(Cheryl Hewins、72)は、鳥が自由にエサを食べることができる給餌器を自宅の庭にセットしていた。今月17日午後、シェリルさんがエサの減り具合を見に行くと、ヨーロッパヤマネが給餌器の中に入り込みエサの上に座っていたのだ。シェリルさんは発見した時のことを「本当に驚きましたよ。このヤマネは一晩中そこにいてエサを食べてしまい、太って出れなくなってしまったんだろうね」と明かしている。
シェリルさんが仕掛けていた給餌器はシリンダー状になっており、側面に空いた小さな穴に鳥が口ばしを差し込み、種子などが交ざったエサをついばむようになっている。ヤマネはこの小さな穴に体をねじ込んで中に侵入したようだ。
夜行性のヤマネは元気な夜のうちにたくさんのエサを食べたようで、冬眠に向けてたっぷり蓄えると身体は丸々と大きくなり、